家族―新しい「親密圏」を求めて

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  • サイズ B6判/ページ数 222p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000283571
  • NDC分類 316.1
  • Cコード C0336

出版社内容情報

重要な他者との密接な関係のなかで、自由な<わたし>はどのように可能となるのか。「家族的なるもの」の新しいかたちはどのようなものか。家族におけることばや記憶、家族法、DV、自尊感情、ジェンダーと家族等の論点から考える。

内容説明

家族は、近代社会システムにおいて、公私二元論を前提に養育とケアの場として愛のイデオロギーの下に語られ、そこではとりわけ女性への抑圧と不自由が温存されてきた。しかし同時に、多様なかたちと実践をとおして、家族的なるもの、あるいは「親密圏」は、自由が育まれる豊かな可能性の場ともなってきたのではないか。そうした両義性と矛盾を見つめながら「家族」を論じることで、本書が構想するのは、従来の「自由」概念それ自体の不自由さを克服する自由論である。複数領域の研究者だけでなく、法律等の実務家もまじえ、多様な視座からアプローチする。

目次

対論 新しい「親密圏」を求めて
1 考察「公/私」の問い直しから(消極的・積極的自由論の手前で;新しい家族が求める「自由」―家族法の視点から)
2 問題状況 女性にとって「親密圏」とは(「権利」意識と親密圏の自由;記憶と自由の予期―アメリカ史における黒人女性の語り;ドメスティック・バイオレンスが法に問いかけるもの―家族における個人の尊厳・自由の要請とその基盤)
3 構想 新しい自由の胎動(自己尊重とはどのように形成される感情か―親密圏のなかでつむぐ記憶がもたらすもの;ジェンダー家族と生・性・生殖の自由)

著者等紹介

岡野八代[オカノヤヨ]
1967年生まれ。同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科教授。現代政治理論、政治思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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