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岩波モダンクラシックス
敗者の想像力―インディオのみた新世界征服

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  • サイズ B6判/ページ数 363,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000271486
  • NDC分類 268
  • Cコード C0322

内容説明

15世紀以降のスペイン人によるラテンアメリカ征服とは、先住民にとって一体何であったのか。土着史料を博捜し、また今に残る民俗劇を分析しつつ、敗者の心的外傷の深さを描きだす。被征服者を内側から捉えたアナール派の精華。

目次

第1部 歴史的諸事件―征服の傷痕(神々の死;征服の踊り)
第2部 構造―ペルー社会の変貌(一五三〇‐一五七〇/一五八〇年)(インカ国家の構造;構造の崩壊;伝統と文化変容)
第3部 実践―反乱(反乱と千年王国運動;戦争と文化変容)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

翔亀

36
【始原へ18】ラテンアメリカ史を征服されたインディオの立場から描いた歴史書として、時代を画した傑作なんだと思う。現に、中央公論版の「世界の歴史」のラテンアメリカ編(網野徹哉)は、本書に多くを負っていたことが読んでみてよくわかった。同書で印象深かった、貨幣が不在の贈与と互酬を基本とした社会構造や、インカの高度差の著しい生態系を活用した垂直生産構造というインカ帝国の民族学的な分析がそれだ。方法論的にも冒険を試みていて、アナール派歴史学とレヴィ=ストロースの構造主義人類学を接合し、理論的な考察もしている。↓2021/06/14

そふぃあ

15
スペインの侵攻によるインカの社会構造の崩壊とそれに伴う先住民の心的外傷を、スペイン側ではなく”被征服者の視点”から丁寧に分析した名著。互酬性再分配や垂直統御など、大学時代に学んだインカ帝国の社会構造について詳細に触れられていて面白かった。また征服後に布教されたキリスト教が、破壊後のインカ社会にどのように受け入れられ変容したかに関する論考も印象深い。2021/09/08

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