内容説明
一九三六年夏、叛乱軍が戦いの狼煙をあげたとき、“眠れる人々”と思われていた市井の民がこぞって立ち上がった。そして世界各地からも著名な詩人、文学者、思想家、そして多数の無名の若者たちが駆けつけた。フランコ叛乱軍が勝利を収めたスペインの内戦は、なぜ起こり、なにが勝敗を分け、なにを後に残したのか。その日・その時・その場所に立ち会った人々の足跡を追ってあぶり出す、壮大な“スペイン内戦物語”。
目次
1 懐かしさと嬉しさの交差点―独断的スペイン案内(時の流れに…;スペイン―タバコ三景 ほか)
2 歴史と文化のうねりの中で―スペイン内戦(ヒトラーを切歯扼腕させた男―フランシスコ・フランコ伝;ゲルニカ「神話」の裏側で ほか)
3 政治と人間の壮大なドラマ―スペイン内戦その後(スペイン内戦五〇年目のマドリード―「国際旅団の讃歌」について;私のスペイン日誌―国際旅団解散五〇周年記念大会「国際旅団の行軍」について ほか)
4 日本とスペインの関係を探って―その多様な人間模様(スペイン内戦期における日本の外交;太平洋戦争期の日西関係 ほか)
著者等紹介
川成洋[カワナリヨウ]
1942年札幌市生まれ。北海道大学文学部英文科卒業、東京都立大学大学院人文科学研究科英文学専攻修士課程修了。1972年ロンドン大学英文科、78年マドリード大学史学科、77年・92年ケンブリッジ大学英文科で客員研究員をつとめる。現在、法政大学教授
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