内容説明
ロシア正教一千年の歴史のなかで伝統として蓄積され、今なおその底流に生き続けている思想とはなにか。ビザンチン、ヨーロッパ、ロシアの豊富な原資料を渉猟し、それらと対話することで、ロシアの思想の本質に迫る―。
目次
序 ロシア哲学の基層としての宗教思想
第1章 根茎―十一世紀から十六世紀まで(三位一体および受肉のドグマの展開;修道のかたちに見られるロシア宗教思想のダイナミズム)
第2章 アンチノミイ―十七世紀(十七世紀ロシアの宗教思想をどのようにとらえるか;ロシアとヨーロッパ;信仰と理性)
第3章 変と不変―十八世紀(十八世紀ロシアの宗教思想をどのようにとらえるか;十七世紀の継承とその断絶;カエサルの国と神の国)
著者等紹介
御子柴道夫[ミコシバミチオ]
1946年長野県に生まれる。早稲田大学大学院文学研究科博士課程(露文学)修了。現在、千葉大学教授
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