出版社内容情報
キリスト教は近代100年の日本でどのように広まりまた変容したか。直伝の教理主体のキリスト教と内村鑑三らの儒教的キリスト教、また土着化したそれはどのように多様化し、近現代の日本文化にどんな影響を及ぼしたか。歴史・思想・民俗研究の盲点ともいうべき日本製キリスト教の広く深いフィールドワーク、初めての包括的研究。
内容説明
内村鑑三らの儒教的キリスト教から、多様化し土着化した日本製キリスト教まで、歴史・思想・民俗研究の空白部分を埋める、初めての包括的、実証的研究。
目次
第1章 日本製キリスト教という問題
第2章 さまざまなキリスト教
第3章 カリスマと準教祖
第4章 無教会運動とは何か
第5章 自己修養の道
第6章 第二波の土着運動
第7章 日本人キリスト教徒と死者の世界
第8章 何がキリスト教移植を阻むのか
第9章 日本製キリスト教のとらえ方
キリスト教土着運動教団別資料
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
68
日本のキリスト教を知る上で読んで良かったと思います。日本独自のキリスト教について述べられていました。宣教師によって伝えられたキリスト教は日本の風土に受け入れられず、独自の土着的宗教として発展していったというのが興味深かったです。そのいい例が無教会でしょうね。巻末に土着運動教団別資料があるのも日本独自のキリスト教の参考になります。2016/10/06
takao
3
ふむ2024/01/29
Atsushi Sakamoto
1
日本のキリスト教を知るうえで是非とも読んでおきたかった。期待以上に素晴らしい内容だった。唯一の成功例が無教会派であったことは知らなかった。また私は日本にも土着化したキリスト教があったことも知らなかったし、それらが自己修養に重きを置いていたことも知らなかった。西洋宣教師の伝えたキリスト教は知的中産階級のみに受け入れられた。日本的風土を無視し、あくまでも洗礼と聖餐という伝統儀礼(礼典)にこだわった結果、キリスト教はそれらは日本の慣習に合わないとした無教会主義やその他土着のキリスト教はこの伝統儀礼を拒んだ。2014/04/07
matsumoto
0
プロテスタントって書く事いっぱいあっていいな。卒論そうすればよかった2017/01/12
kenitirokikuti
0
韓国のヨイド純福音教会について少し記述ある。〈アジアのみならず世界最大のペンテコステ教会となっている〉p.228 長老派の信者数も1984年でアメリカのそれを抜いている。日本宣教は1976年大阪から。2015/06/13