出版社内容情報
幼いころから「男」という自分の性に違和感を持っていた著者は、社会に出て自分の心が「女」であることに気づく。でも、性同一性障害だとわかったからって、この社会でどう生きてゆけばよいのだろう。知恵と勇気とユーモアで、自分の居場所・生き方をゼロから築き上げてきた著者の物語の総決算。現代に生きづらさを感じるすべての人々を元気づけ、そしてときにフッと微笑ませる。
前 夜 崩壊する時代―男として生きた最後の日々
激震の大地/神戸炎上/生徒数奪回作戦/幼児教室の賭け/波動拳の怒り/北斗星、走る果て/裏切りの白い雲/雨中の逃亡者/秋桜に君と
第1章 再生へのスタートライン
お台場と出版企画書/飯田橋と三日月/春雨と女子更衣室/引っ越しと愛人疑惑/お花見と給料袋/
第2章 きっと忘れない
性同一性障害がオモシロくなった日/情報誌編集会議、出会いの7月/満咲誕生、出産の日/出版、そして生まれ変わる夏/鳥取への道/講演デビューの聖夜/千年紀の春、女どうしの友情
第3章 新世紀の挑戦
水着でプール!/姉にカミングアウト!/さらば秘密基地!/めざせセンター職員!/恩師にカミングアウト!/親子三人温泉旅行!/肉体改造の朝!
第4章 佐倉先生の謎
佐倉先生は独身?/佐倉先生は子持ち?/佐倉先生は女子大生?/佐倉先生は・・・・・男!?
第5章 制度という名の障壁をこえる
郵便貯金の口座を作るには/税務署で確定申告をするには/健康保険証をもって医者に行くには/親戚のお葬式に出るには/投票整理券をもって選挙に行くには/市役所に届け出るだけで名前を変えるには/
内容説明
私はなりたいと思う自分になるのだ!体は男、心は女―性同一性障害者の私の居場所は、はたしてこの社会にあるのか。生きづらさを抱えるすべての人を元気づけ、ときに爆笑させる、知恵と勇気と溢れるユーモアの自伝的物語。
目次
崩壊する時代―男として生きた最後の日々
再生へのスタートライン
きっと忘れない
新世紀の挑戦
佐倉先生の謎
制度という名の障壁をこえる
女子大生になる日
著者等紹介
佐倉智美[サクラトモミ]
1964年、関西に生まれる。幼いころより自分の「男」という性別に違和感を覚える。1988年、関西の私立大学・文学部社会学科を卒業。1997年、自らの“性同一性障害”を確信、社会的・文化的性別を「女」へと転換し、トランスジェンダーとして積極的に活動を始める。2003年4月より大阪大学大学院人間科学研究科生。2004年6月より、ジェンダーバイアスフリーな社会をめざすNPO法人「SEAN」理事
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感想・レビュー
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