内容説明
その成立に800年を要した世界最大の叙事詩『マハーバーラタ』。今日、物語の困難がいわれるが、ひとはかつて叙事詩に飽きたことがあったか?ルカーチ、ブレヒト、バフチンは叙事詩と格闘して20世紀の文学理論を拡いた。ブルック版を検討し、原典に踏み込む、初の本格的『マハーバーラタ』論から、バフチン、三島由紀夫、出口王仁三郎に至る。
目次
第1章 叙事詩の権能(『マハーバーラタ』とは何か;ブルック版『マハーバーラタ』;横浜ボートシアター『若きアビマニュの死』;ピーター・ブルックとの対話;〓田勝弘との対話;土取利行との対話;遠藤啄郎との対話;ブルック『マハーバーラタ』ニューヨーク公演を見て)
第2章 ミハイル・バフチンを讃えて
第3章 転生・物語・天皇―三島由起夫をめぐって(中上健次との対話)
第4章 出口王仁三郎『霊界物語』を読む