浅川巧全集

浅川巧全集

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  • サイズ A5判/ページ数 805p/高さ 23cm
  • 商品コード 9784883230921
  • NDC分類 081.6
  • Cコード C3323

出版社内容情報

民藝運動の柳宗悦に大きな影響、「浅川巧」の全容明らかに 草風館から「全集」刊行
 朝鮮の陶磁器と朝鮮民族に対する深い理解を通じて民藝運動の創始者・柳宗悦(1889~1961)に大きな影響を与えた浅川巧の著作を集めた『浅川巧全集』(高崎宗司編)が刊行された。新発見の日記や柳あての書簡なども収録しており、民芸運動の原点に光を当てるとともに、近年再評価されている浅川の人と思想を一層クローズアップするものになりそうだ。
毎日新聞1997年1月7日付(夕刊)

■内容■【日記】大正11年(1922)1月~12月/大正12年(1923)7月・9月【書簡】柳宗悦宛六通・浅川政歳宛四通・浅川咲ほか宛17通【論考】林業関係・工芸関係【随想】金海・水落山・北漢山一周・朝鮮の漬物・副業品共進会朝鮮少女・子犬 ◆名著復刻【朝鮮の膳】【朝鮮陶磁名考】 解説/高崎宗司/浅川巧年譜

時代が共鳴する生き方
 浅川巧をめぐる一般の関心は年毎に広まっている。今年に入ってもNHKが教育テレビの日曜美術館で浅川巧を放映した。山梨放送が五月に、昨年高根町が行なった日韓合同追慕祭のことを中心にドキュメンタリーを放映した。この秋には山田太一がやはり浅川巧についてのドキュメンタリーを放映するようだ。東京の大劇場が上演する情報にいたっては、私としても大変関心がある。
 浅川巧への関心がたかまるのはたとえば彼に関する研究や、さまざまな出版が行なわれることと同時に、私は複雑なこの時代の状況と深くかかわると考える。たとえば現在の見通しのない底無しの不景気と政治家をはじめとする官界の汚職、いじめ不登校など教育問題、さらにオウム事件、神戸の少年事件など創作の世界をこえるような事件に取り囲まれた世紀末の時代。この時こそ浅川巧のような高潔純粋な生き方、考え方に人々は安堵し共鳴するのではないだろうか。
 その意味でも高崎宗司氏の「朝鮮の土となった日本人」がさらに増補改訂されたことは喜ばしい。この本は同氏の「浅川巧全集」とともに、浅川巧研究にはどうしても欠かせない著書である。ここには昨年の日韓合同追慕祭をはじめ、前回出

内容説明

民芸運動の源流に立つ。日本民芸運動の先駆者の全貌。人間の誠実さの極致、70年ぶりに新発見の「日記」、心温まる心情吐露、数少ない残された「書簡」、朝鮮の禿山を緑化するために忘れ去られた朝鮮工芸への哀惜、植民地時代、偏見皆無の「論考」、朝鮮の木工芸品の美、名著誉れ高い「朝鮮の膳」、陶磁器研究の基本名彙、垂涎の稀覯書「朝鮮陶磁名考」、浅川巧研究の第一人者による詳細な解説と年譜。

目次

日記
書簡
論考
随想
朝鮮の膳
朝鮮陶磁名考