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内容説明
フランス大革命の余韻もなまなましい1798年に生まれ1863年に没したドラクロワが生きた時代は、第一共和政、ナポレオンの第一帝政、王政復古、7月王政、第二共和政、第二帝政、というめまぐるしい革命の時代であった。美術も政治的宣伝媒体として利用され、作品は作者の真意にかかわらず思想的な意思表明と見なされた。1822年のサロン(官展)で華々しくデビューすることを目論んだ若きドラクロワは、亡者が流れ漂う冥途の川を舟で渡るダンテとウェルギリウスという『神曲』中の場面を選び、大歴史画といえるサイズで描く。保守反動(新古典主義)と革新(ロマン主義)の結合を試みたこの戦略が結果したものとは。
目次
第1章 伝統と限界の克服
第2章 近代詩論の範例としてのダンテ
第3章 美学的・政治的対話:スタンダールとドレクリューズ1817‐1824
第4章 スタンダールと民主主義的芸術
第5章 ドレクリューズのロマン主義批判
第6章 余論:『キオス島の虐殺』の反響
第7章 「理想主義」と近代的様式
第8章 調停手段としての様式
著者等紹介
ルービン,ジェームズ・H.[ルービン,ジェームズH.][Rubin,James H.]
エール大学およびソルボンヌ大学で学んだ後、1944年にハーヴァード大学で博士号を取得。ボストン大学およびプリンストン大学の教壇を経て、現在はニューヨーク大学美術史教授。研究分野はフランス近代絵画史
清瀬みさを[キヨセミサオ]
1988年、同志社大学大学院文学研究科博士過程後期終了。現在、同志社大学文学部助教授。西洋美術史専攻
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