感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
イノ
17
ソクラテス以前のギリシャ哲学史。 哲学を知らない1人の若者に語りかける件からはじまる様に、とてもとっつきやすいく読みやすかった。 7賢人(23人いるが)達が地球がまだ平らな頃、暗闇の中手探りでこの世の理、宇宙の真理を追究する学問=哲学が生まれた。 花開いた理由が奴隷に労働させて暇だったからというのはなんとも言えない。 文化水準も異常に高い!2016/11/20
Gokkey
10
クレシェンツオ氏は哲学史界の横山光輝というか吉川英治というか、遥か昔の古代ギリシアの思想を物語として親しみ易く楽しく読ませる。アナクサゴラスからの所謂ソクラテス以前の哲学者の性格的な描写から亡くなった原因(その多くがホンマかいなという…)まで記述されるが、各哲学者の思想のエッセンスもしっかり纏められている。2,500年前の世界の話なので、こういう振り切り方もアリかなと。ただし、所謂一般的な哲学史である程度粗筋を掴んだ後の方が本書は楽しめると思います。2020/11/26
しゅう
0
難しい内容だが簡潔にまとめられて、とても読みやすかった。 ソクラテス以前は、アルケーは水、無限、空気、火、数、4元素、原子であると言った自然学。世界は何で出来ているかを探究してきた。 万物は流転するヘラクレイトスと、あるものは不滅であるパルメニデスがお互いに真逆の事を言っているのが興味深い。 ソクラテスからは、対象が人間となり、人はどう生きるかを探究するようになる。 2022/04/28