シュティフター・コレクション
石さまざま〈上〉

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  • サイズ B6判/ページ数 201p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784879842435
  • NDC分類 943
  • Cコード C0397

内容説明

比類ない自然描写の美しさで知られる19世紀オーストリアの作家シュティフター、その代表的短篇集『石さまざま』全訳版(上下2巻)をここに。上巻では、作家自身の芸術的信仰告白ともいうべき「序文」、幼いころの鉱石蒐集の想い出が反映している「はじめに」、ボヘミアの森の風物を背景に、故郷での想い出を紡いだ「花崗岩」、不毛の地に暮らす貧しい司祭の、隠れた美しさを描く「石灰石」、姦通とそれへの呪詛という人間のまがまがしい情念に巻きこまれた子どもが、愛ある女性によって救われる「電気石」を収録。

著者等紹介

高木久雄[タカギヒサオ]
1924年長野県に生まれる。1951年京都大学文学部卒業。京都大学名誉教授

林昭[ハヤシアキラ]
1926年滋賀県に生まれる。1950年京都大学文学部卒業。京都工芸繊維大学名誉教授

田口義弘[タグチヨシヒロ]
1933年平壌に生まれる。1956年京都大学文学部卒業。京都大学名誉教授。故人

松岡幸司[マツオカコウジ]
1965年東京都に生まれる。1988年信州大学農学部卒業、1992年信州大学人文学部卒業。信州大学助教授

青木三陽[アオキサンヨウ]
1975年長崎県に生まれる。2001年京都大学文学部卒業。現在、京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程在籍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Aya

3
「花崗岩」「石灰岩」「電気石」と日常生活と人々を描いたストーリーで童話に近いような感覚。読み終わって、再度「序文」を読んで納得。登場人物はまさに「質素・節度・克己」道徳的な人々であり、穏やかな時間の経過と、著者の鋭い人間観察力を感じた。タイトルに使われている鉱石を調べてつつ読むのも楽しい。 続けて下巻も読みたい。2014/06/09

弟子迷人

2
素晴らしいの一言。素朴なパンでありながら滋味のあふれる味わいというような。 漢字に総ルビだったら、子供のころ読みたかった。(たぶん読めると思う)「子供のための、でも子供のためだけじゃない本」との帯は、読み終わってみると、たいへん納得。教科書にも載るとよいのにな。 とても美しい本であります。

さや

1
清貧で堅実な登場人物たちの振る舞いが地味ながら心に染み入る、なるほど石ころコレクションみたいな味わいの短編集上巻。土地の景観や天候などに対する、文章表現が本当に豊かで、その地を実際に訪れたようにさえ感じられる。解説にあった環境文学というジャンルは納得。血なまぐさい文章ばかり読んでいたせいもあって、シンプルなものもたまにはいいなー、と素直に思える。下巻も読みたい。2015/12/14

こぐま

1
花崗岩のみ読了。解説によると、ニーチェが「繰り返して読むに値する、ドイツ文学の宝」と言っていたらしい。とても文が美しいので、つい、声に出して読んでしてしまった。2013/06/10

nekotennperu

0
シュティフターの故郷オーバープランの物語「花崗岩」は、彼が、祖父母や両親と幼い頃に暮らしていた丘の上の家の戸口にあった石の回想から始まる。 彼はその石に腰掛けて外の風景を眺めるのがのがとても好きだった。祖父もそこに腰掛けるのが好きだった。 その石はとても古くからそこにあって、でも、釉薬をかけたように表面はなめらかで綺麗で、彼はそこに腰掛けていると、この家の人は大昔からみんなそこに腰掛けてきた、と空想するのだった。 祖父と歩いた故郷の森や道、歩きながら聞かせてもらった昔ここで起こったこと。森を資源として人は2021/02/11

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