内容説明
イデオロギーとしての“詩の発生”を問い、不問に付されてきた戦時期の小説・詩歌を徹底検証し、“折口信夫と戦争”をめぐる言説の虚妄をつく、最もラディカルな折口神話=ファシズム批判。『南島イデオロギーの発生』の著者による折口全論考。
目次
反折口信夫論
幻の他者―折口信夫の内部世界
折口学への懐疑
マレビトの起源―「死」の鋳型
宗教改革への情熱―神道の人類教化をめぐって
閉ざされた対話性―折口信夫とバフチン
植民地主義と民俗学―折口信夫をこえて
『死者の書』について
折口信夫の戦争―『死者の書』の条件
『死者の書』のジレンマ―「語り部」をめぐって〔ほか〕