内容説明
本書は、ドイツ民法典の編纂過程を歴史的に考察したものである。法典編纂の準備と実施の過程を取り扱い、それを取り巻く状況を、法史のみならず、政治史、経済史、思想史などの視点をも加えて、総合的に考察し、ドイツ民法典の個々の制度ないし規定の成立史を、近時公刊された新資料を用いて詳細に検討した。
目次
ドイツ民法典編纂史概説
歴史法学派から法典編纂へ
ドイツ民法典と帝国議会―帝国議会第一読会を中心として
ドイツ民法典における表示錯誤の成立
電気通信事業体の過誤とリスク負担―120条の比較私法史
十九世紀ドイツ普通法における詐欺・強迫理論とドイツ民法典の編纂過程
動機の不法―今なおドイツ民法学に学ぶべきもの
ドイツ民法典における法律行為の一部無効
長期間の勤務年限が約定された雇傭契約の規律について―624条覚書
ドイツ民法典の組合契約における合有制―717条・718条・738条の立法過程を中心に
ヨホウ物権法草案以降におけるネガトリア請求権規定(1004条)形成史の探究―イミッシオーン規定(906条)との関連性を顧慮した覚え書き
ドイツ民法典への強制的「民事婚」と有責主義的離婚制度の導入―国家と教会の相剋とその止揚
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