出版社内容情報
フェミニズム受容の歴史を俯瞰―維新以降の日本の思想史に多大な影響を与えた基本的翻訳文献を集成。第２弾「昭和初期編」。
●第４巻●収録作品
◆『革命と性生活』（ゲリマン著、広尾猛訳、ロシア問題研究所、1928）
ロシア革命期直後の1922年、保健人民委員会がモスクワの男女大学生1600人を対象として、性意識や性生活について調査した報告書である。イ・ゲリマン（Geliman ?～1923）の生年と経歴、原書の出版年については未詳。
◆『ソヴエート・ロシヤに於ける婦人の生活』（ゼシカ・スミス著、神近市子訳、南北書院、1932）
ソ連における農業労働、政治活動、教育、家庭、結婚、住宅、育児など、革命による女性の生活の変化が描かれている。ゼシカ・スミス（ Jessica Smith 1894～1986）はアメリカの著述家、編集者。1917年に女性政権運動を組織し、後に大学社会主義協会に参加。
■本書の特色
・『世界女性学基礎文献集成・明治大正編』の第２弾。昭和初期のフェミニズムを中心とした外来思想受容史を俯瞰。
・維新以降に翻訳された女性学関係の単行本のなかで、日本の近代思想に影響を与えたものを精選。
・入手困難な貴重書を揃え、女性学の研究に貢献するであろう著作をラインナップした。
・思想界の状況をより正確に把握できるよう、反フェミニズム的な文献、欧米の現状を紹介したものも収録。
