出版社内容情報
律令註釈書に関して諸写本を系統的に位置づけると共に、史料研究が古代史研究にとって重要であることを提起する。古代史の基本史料である『令義解』ならびに『令集解』を中心に史料研究をさらに発展させ、従来、見過ごされてきた重要なテーマについて再検討を行い、古代史研究の実証的研究の深化を試みた労作。
目次
序章 律令註釈書研究の現状と問題点
第1篇 令義解(陽明文庫所蔵『戸令』について;塙本『令義解』の成立;職員令玄蕃寮条義解の復原について;『令義解』の成立と「問答」)
第2篇 令集解(『令集解』諸本の系統的研究;『令集解』写本に関する一考察;江戸期における『令集解』研究の一例;『令集解』と『令惣記』;『令集解』のデータベース化について)
第3篇 附論(日本律の特色について;律令講書と律令註釈書;明法曹司の成立と律令の注釈;「品官」の解釈と律令官僚制)
終章 総括と今後の課題