内容説明
本書は、著者が神経症に対する「森田療法」を始めてから、四十年にわたる臨床経験と、この療法を受けてりっぱに立ちなおった人たちの貴重な体験をまとめたものである。
目次
なおった人の体験記
ノイローゼとは何か
神経質病状の発生と固着のからくり
神経質症の治療
いろいろの症状のタイプ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とまと
12
非常に分かりやすい文章ですらすら読める。私は岩井寛氏の新書で大枠を掴んでから読んだが、分かりやすさではこちらの方が上だと思う。症状に苦しんでいる人だけでなく、日常の様々な局面に役に立つ。おすすめしたい。家族で親しんだ本。2013/10/14
吉右ヱ門
2
パニック障害という病名が考案?される遥か昔に書かれた本。未だに理解してない医師が多い中、こんな昔に深く理解して適切に対処している先駆者がいたことに感動した。治す気のある患者を勇気づけ励みになる一冊。なにより、著者自身が神経症に悩んだ過去があるので、根底に理解と愛情が溢れていて、それだけでも辛い思いをしている人には救いになるんじゃなかろうか。やはり経験者の言葉は特別な説得力がある。2014/11/14
けろすけ
1
「よくわかる森田療法」(森岡洋著)とともに熟読した本。森田療法は、テキストを読解することで、自己治療を進める。結果が見られない場合は、さらに読解を重ね、理解を深める。私の場合、日々押しつぶされそうになっていたストレスと不快の感情を、森田療法で整理して、依存症一歩手前だった深酒から脱出することができた。
Asakura Arata
1
いかにうまく諦められるか、ということを考えた。最後の章の「いろいろな症状のタイプ」と現在の診断基準とを比べてみると面白い。2015/12/30
脳疣沼
1
軽度のノイローゼならば、それを自覚するところから始めれば、この本を読むことで治すことが出来ると思われる。森田さんの自身の本は、ちょっとした禅問答のようなもので、分かるような分からないような感じがするのだが、高良さんの本はとても分かりやすくまとまっていて、納得しながら読み進めることができる。森田療法の入門書としてお勧めできると思う。2014/03/26