目次
第1章 ギデンスの機能主義批判と構造化理論
第2章 構造化理論とその批判
第3章 ギデンスの国家理論に関するノート
第4章 「適合性の公準」と「二重の解釈学」―社会学の脱実証主義的自己理解に向けての一試論
第5章 社会学の認識論―ギデンスのエスノメソドロジー解釈を素材として
第6章 社会学的実証主義の問題点
終章 ギデンス社会理論についてのコメント
感想・レビュー
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うえ
5
ギデンスは社会学正統派コンセンサスの崩壊を指摘する。戦後、「コンセンサスは、内容的次元における産業社会論、方法的次元での機能主義、そして認識論的次元においては実証主義、という三つの要素から成り立っていた。しかし社会学の危機の季節が到来し、そのコンセンサスは解体した。ただし…産業社会論と構造ー機能主義は各々、痛烈な批判を浴びたのだが…実証主義だけは等閑に付されていた…その意味で、今日、A・コント以来、社会学のメタフィジクスとして、長い間、社会学的思考に纏綿している実証主義を俎上に載せるべき時期にきている」2022/08/16