内容説明
現代の精神分析学は、中世以来の魔術の技法に多くを負っている。秘儀的象徴を用い霊的なものを活性化する方法とは、フロイトやユングの営為の先駆であろう。魔術・占星術・マンダラ・錬金術などの技術と象徴大系の深淵な知を、現代に蘇らせ捉え直す異色作。
目次
魔術的領域とトランスパーソナル領域の再発見―現実逃避か、それとも人類進化の方向転換か?
二十世紀の魔術師―現代の精神療法における秘教的要素とトランスパーソナル的要素
象徴―秘教と個性化に対する象徴の意味
ヘルメス=メルクリウス―秘術の逆説的な神
マンダラ―秘教と人間の意識発達と個性化過程の基本象徴
魔術―無意識の心との交流
星占術―上のごとく、下もしかり。星占術の世界像における万物の統一性と両極性と力動性
錬金術―変容の象徴
パラボラ―賢者の石の秘密に満ちた探索