内容説明
米国では、望まない人物を含む部外者による侵入や接触を防ぐため、近隣住区を外壁で取り囲み、ゲートを設置する『ゲーテッド・コミュニティ』の是非を問う論議に多くの市民が参加している。ゲートは、犯罪阻止や安全確保といった、より広範な市民の問題や要求に応えている。都市の過密地区では何らかの方法で出入りを制限することが安全保障に必要であろう。しかしながら、ゲートがもたらすトータル・セキュリティの概念は見せ掛けのみであり、殺人事件は外壁で囲まれた住宅地内でも起きているし、強盗や破壊行為の問題も変わらず続いている。本書は、『ゲーテッド・コミュニティ』の現実と課題を、様々な情報を元にわかりやすくまとめた一冊である。
目次
第1章 要塞の構築
第2章 コミュニティの探求
第3章 パラダイスへのゲート:ライフスタイル型コミュニティ
第4章 私には夢がある:威信型コミュニティ
第5章 恐怖による独立住区:保安圏型コミュニティ
第6章 逃げ回ることはできるが、隠れることはできない
第7章 それほどすばらしくない新世界
第8章 より良きコミュニティの構築
著者等紹介
ブレークリー,エドワード・J.[ブレークリー,エドワードJ.][Blakely,Edward J.]
現在、ニュースクール大学ミラノ校大学院都市政策管理学部長。1938年生まれ。カリフォルニア大学バークレー校卒業。パサデナ・ナザリン大学修了(MBA)。カリフォルニア大学ロサンゼルス校大学院修了、教育経営学(Ph.D.)。1986年カリフォルニア大学バークレー校都市地域計画学部教授。1994年南カリフォルニア大学都市計画開発学部教授を経て2000年より現職。専門は、都市計画、インフラストラクチャー整備、交通、地域経済開発で、当該分野での権威
スナイダー,メーリー・ゲイル[スナイダー,メーリーゲイル][Snyder,Mary Gail]
現在、ニューオリンズ大学都市・公共政策カレッジ助教授。1964年生まれ。カリフォルニア大学バークレー校卒業および大学院修了、都市計画学(Ph.D.)。同校都市地域計画学部講師を経て2001年より現職。専門は、都市社会学、住宅政策、コミュニティ開発と近隣住区活性化、ジェンダーと都市
竹井隆人[タケイタカヒト]
現在、住宅金融公庫東京支店調査役、学習院大学法学部非常勤講師。1968年京都市生まれ。1991年学習院大学法学部政治学科卒業。1996年東京大学大学院法学政治学研究科政治専攻修了(法学修士)。住宅金融公庫企画部調査役、放送大学非常勤講師などを経て2004年より現職。専門は、集合住宅における法律、社会、政治
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