内容説明
本書は、ある一つのテーマに沿って執筆された、始まりと展開、結論を持った論文ではない。筆者が最初に論文を公にした一九八三年以来、今日まで二十年間に執筆してきた論文の中から十六篇を選んだ論文集である。
目次
第1章 モダン・アート論(リチャード・シフ「モダン・アートに於けるデジタル体験」を読む;マティエリスム/モデルニテ―十九世紀半ば以降のフランス美術に於ける素描技法の絵画技法への侵入)
第2章 モダン・アートの諸相(ジェリコーの彫刻;ギュスターヴ・モローの芸術論―批評空間の中でのモロー像 ほか)
第3章 モダン・アートと日本(なぜフランス美術は日本で愛好されるのか;漱石の『草枕』に見る近代絵画論 ほか)
第4章 美術館・展覧会(美術展の批評的機能―現代における美術館の一つの可能性;セザンヌ展)
著者等紹介
永井隆則[ナガイタカノリ]
1956年生、京都大学大学院文学研究科博士後期課程中途退学、プロヴァンス大学第三課程(エクス・アン・プロヴァンス)D.E.A.修了。京都国立近代美術館を経て、現在、京都工芸繊維大学助教授。美学会、美術史学会他会員
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