内容説明
シェイクスピア作品やオペラ、映画、交響曲、美術館といった、現在のアメリカではハイ・カルチャーと規定されている芸術形態を、19世紀初頭から20世紀初頭まで百余年にわたる期間の舞台評や新聞・雑誌記事、文学作品や批評書、同時代人の自伝、伝記、日記、書簡、旅行記などの膨大な史料を丁寧に紐解くことによって、それらがかつてはポピュラー・カルチャーであったこと、さらには19世紀後半にハイ・カルチャーへと祭り上げられたことを実証的に論証。“文化”を流動的な言説体系と定義し、価値の普遍という観念を根底から覆す、アメリカ歴史学界の泰斗による古典的名著。
目次
第1章 アメリカにおけるウィリアム・シェイクスピア
第2章 文化の神聖化
第3章 秩序、ヒエラルキー、文化
著者等紹介
レヴィーン,ローレンス・W.[レヴィーン,ローレンスW.][Levine,Lawrence W.]
カリフォルニア大学バークレー校名誉教授、ジョージ・メーソン大学教授。1933年、リトアニアとロシア移民の子としてニューヨーク市に生まれる。1962年、コロンビア大学より博士号(歴史学)取得後、カリフォルニア大学バークレー校において32年間教鞭を執ったアメリカ文化史研究の第一人者。1983年、マッカーサー財団賞受賞。1985年、アメリカ芸術・科学アカデミー会員。1992年、アメリカ史家学会(OAH)会長。2000年、ニューヨーク州立大学名誉博士号
常山菜穂子[ツネヤマナホコ]
慶応義塾大学法学部助教授。1969年、東京生まれ。日本学術振興会特別研究員を経て、慶応義塾大学大学院修了。文学博士(2000年)。アメリカ演劇文化専攻
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