目次
序章 『精神現象学』の成立をめぐる謎
第1章 『精神現象学』の基本概念―「序文」と「緒論」
第2章 知と対象の関係構造―意識
第3章 他者との関係のなかで思索し、生きる自覚的な存在―自己意識
第4章 世界を自己とみなす自己意識(1)―観察する理性
第5章 世界を自己とみなす自己意識(2)―行為する理性
第6章 和解に至る「精神」の歴史
第7章 精神の自己認識の完成―宗教
第8章 精神の旅の終着駅―絶対知
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
白義
5
最新の研究成果を存分に活かした精神現象学入門がこちら。ヘーゲル研究を更新した加藤尚武の編集による、最も信頼できる執筆陣による精神現象学入門。当時の日本のヘーゲル研究を代表する俊英、大家がコラムも入れてオールスターで、現代思想との関連や文献学的な考察もバッチリ。ヘーゲルを大学で学ぶ学生はこれをどうぞ。解説も洗練されていて分かりやすい。オススメ2011/12/04
ブルーツ・リー
4
個人と社会ならば、社会を重視するのは、これはいいとして、個人が、それぞれに好き勝手な事をしていくことが、結果的に社会に承認される行動となる。というのは、どうなんだろう。 これでは、個人による社会への改善のアプローチができず、社会に問題点を見つけたとして、個人の立場では何もできない事になりはすまいか。皆が、個人の考えに基づいて自由に動き回った結果が、現代、だと思うし、そこに問題点が潜んでいるようにも思われる 社会を重視するのはいいが、そこに問題点を認めた個人は、社会を批判できないというのは、どうなんだろう。2022/04/08
静かな生活
1
87点*確かに論調は硬いが、十分わかりやすい。加藤尚武のドラマティックが言説がアツい。そしてやっぱり個人的にヘーゲルは特別好きだなあ、と。小林秀雄ばりの総合力と気持ちの良い断言。数という対象が数のままである限りそこで知性は死ぬ。全くそうだなあ。2020/02/26
磊落のい
1
自分を外化するということ=主体である自分を物体化すること。それは自己を否定する営み。だが、この営みを通じて初めてそこに対象化されるという形で絶対的なものとなったものが自分自身であるということを知る拠り所が与えられる(272p参照)自分を外化するということは否定的な意義を持つだけでなく、肯定的な意義をも持つ。人間の生きる目標は他在(自分ではない自分)のもとで自分自身のもとにいること=自己放棄の中で自己を見失わないこと(275p参照)2017/12/27
Hayek
0
★★★☆☆2015/01/08
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