内容説明
仏ルネサンス文学を代表する作家の過激な笑いや発想を漫談調で紹介。突き抜けたスケールの途轍もない世界へと誘います。飲んで食べて勉強漬けの果てに見えてくるものは?テクストは『ガルガンチュア』、笑いに託された豊饒な世界。五百年前の巨匠は、やはりとんでもなく凄い!ラブレーに青春を捧げた著者の快訳大爆発。
目次
第1回 よっぱらい(前置き、あるいは『ガルガンチュア』早わかり;へべれけトーク;ラブレーの時代;ラブレーの場合)
第2回 うんこ(ガルガン誕生;お子ちゃま;ふきふきトーク;ウンチング・ワールド)
第3回 あそび(コンラン先生、大コンラン;小原ガルガン庄助;あそBE;あほバカ)
著者等紹介
荻野アンナ[オギノアンナ]
1956年生まれ。作家。慶應義塾大学文学部教授。1991年『背負い水』で芥川賞、2002年『ホラ吹きアンリの冒険』で讀賣文学賞を受賞(以上、文藝春秋)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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パオー
7
500年も前の本を読むのだから当然大量の注が必要なわけだけど、それが多すぎると本編を読むのも嫌になるのはよくあること。だけど宮下訳で読んだラブレーは注釈を読めば読むほど本編が面白くなった。これはテキストに織り込まれた(ラブレー風に言うと)「より高次の意味」の豊かさによるものなのだろう。ラブレーの注釈書としては海外の学者によるとんでもなく分厚くて高価な本がいくつか邦訳されているみたいだけど、高校生にも読めるように書いたというこの本でも目から鱗が落ちっぱなしだった。ラブレーを読む楽しさを気軽に教えてくれる本。2013/11/04
アルゴン
5
★★★★ ラブレーの「ガルガンチュア」という本の解説書。古典文学の解説書というととっつきにくい印象がありますが、この本に関してはその心配は一切不要。むしろ下ネタが多すぎて、そういう意味でとっつきにくい人が出てくるかもしれません。尚、下ネタが多いのは筆者の嗜好の問題もなくはないですが、もともと「ガルガンチュア」がそういう本であるところが大きいようです。古典だからいろいろあるというか、古典だから今より直接的な表現が実に多いというか。2017/09/01
橘 劫
1
とりあえずうんこまみれになった2015/11/20
wasabi
1
パロディったってお下劣過ぎるでしょう。うんこつんつんのアラレちゃんのほぉが、ず〜っと文学的に思えちゃう。勉強になったのは、ユダヤ人が金儲けに巧みなワケと、脱肛の原理と、あとは何だろ?でも、それらだってラブレーさんが書いてるわけじゃなくて、オギノ氏の余談なわけですよ。2007/06/21
T-top
1
アンナ先生と助手の漫才みたいな解説で、けたけた笑いながら読みました。しかしラブレー先生、お下劣っす(^^;2009/08/07