出版社内容情報
18世紀の“三つの革命”の3番目、フランス革命が、本書のハイライトのひとつだ。ナポレオンの登場と退場をふくめて、このできごとは、世界史の特筆すべきエポックとなり、はじめて“民衆”を登場させた。
さらに著者は、イギリスの存在がインドにとってなにを意味したか、ページを割いて具体的に語り、資本主義が帝国主義化していくメカニズムを説明する。しかも、資本主義は都市を発展させるのがふつうだが、インドは貧しくなるばかりで、なぜか“農村化”していった。
目次抄
バスチーユ占領/革命と反革命/政治の諸相、秩序と進歩/ナポレオン/世界大戦前の一世紀/インド手工業の破滅/インドの村落、農民、地主/イギリスのインド統治/インドのめざめ/アヘンの押売り/苦悩する中国/日本のばく進/東南アジア/三年目の元日/フィリピンとアメリカ/三つの大陸の交差点
全8巻
Jawaharlal Nehru(ジャワーハルラール・ネルー)
1889年生まれ。インドの政治家、民族独立運動の指導者。英国の支配に抵抗、1945年までに下獄9回、人生の最盛期を獄中に過ごした。この間、ガンディの不服従非暴力運動にも協力した。1947年の独立とともに、首相、外相および連邦関係相を兼ねた。49年連邦首相会議、55年バンドンのアジア・アフリカ会議と内政に外交に多面的な活躍をした。その反帝国主義、反植民地主義、反人種差別主義には戦後世界をリードしていく歴史感覚と民衆への愛情があった。1964年歿。おもな著書『自叙伝』(「世界の名著」63、中央公論社、1967)、『インドの発見』(全2巻、岩波書店、1953-56)ほか。
大山聰(おおやま・さとし)訳
1915年東京に生まれる。1938年東京大学文学部卒業。早稲田大学、東京都立大学教授、成城大学文学部教授、および東京芸術大学、早稲田大学講師を歴任。訳書 ティボール・メンデ『ネールは主張する』ほか。2002年没。
内容説明
「権力からギロチンまでの道は直通で、途中で一休みする場所もない」。19世紀の導入部、フランス革命とは?インドはなぜ英国に搾取され続けたか。
目次
バスチーユ占領
フランス革命
革命と反革命
政治の諸相、秩序と進歩
ナポレオン
その後のナポレオン
世界の概観
世界大戦前の一世紀
十九世紀の社会問題
インドにおける戦争と内乱〔ほか〕