リヒトホーフェン姉妹―思想史のなかの女性1870‐1970

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リヒトホーフェン姉妹―思想史のなかの女性1870‐1970

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  • サイズ A5判/ページ数 552,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784622070085
  • NDC分類 289.3
  • Cコード C3010

出版社内容情報

1870年の戦争でプロイセン将校だったフリードリヒ・フォン・リヒトホーフェンには二人の娘があった。姉は高い学歴と自立をかちとり、大学での研究や社会科学を修め、理性的な議論と政治的改革の道を進んだ。妹は愛と自然を信じ、自分の内側からあふれでる女性的な本能と無意識な無邪気さのもつ生命の再生力を信奉した。彼女は若くして結婚したが、相手はずっと年上で異質な人間で、その結婚は彼女にとって幸せなものではなかった。姉は同じ知的関心をもち合わせた男と結婚したが、これまた不幸な結婚であった。彼女は当時のドイツ文化の中心であったハイデルベルクの指導的サークルと交わり、そして偉大な社会学者マックス・ヴェーバーと、その弟子として、友人として、愛人としての交わりをもった。その名はエルゼ・ヤッフェ。エルゼは20世紀の批判的知識人のミューズとなった。妹は夫と子供を捨てて年下の男と駆け落ちをした。その男は彼女に導かれて偉大なロマン主義の小説家となり、世界的名声を得た。彼女の名はフリーダ・ロレンス。フリーダはわれわれのエロス的想像力のミューズとなった。

本書は二人の姉妹を主人公に、父権制と母権制の変奏を地にして、オットー・グロス、マックス・ヴェーバー、D・H・ロレンスはじめ、1870年から100年間にわたって、数多くの人物と土地と思想・文学・芸術の影響関係をつぶさに追跡した思想史=物語である。

マーティン・グリーン(Martin Burgess Green)
1927年ロンドンに生まれる。ケンブリッジのF・R・リーヴィスのもとで英文学を、その後もロンドン、パリ、ミシガンの各大学で学んだのち、バーミンガム大学などをへて、タフツ大学教授。英文学関係の著書の他に、ガンディーやトルストイなど非暴力を扱った著書や冒険小説論、カウンター・カルチャーに関する本を発表するなど、多彩な活動をしている。邦訳されているものとしては他に『ロビンソン・クルーソー物語』(みすず書房)『真理の山――アスコーナ対抗文化年代記』(平凡社)がある。

塚本明子(つかもと・あきこ)訳
1941年東京に生まれる。1964年東京大学教養学部教養学科イギリス分科卒業。1970年同大学大学院比較文学・比較文化博士課程修了。1975-78年オックスフォード大学留学。現在 東京大学大学院総合文化研究科・教養学部教授(地域文化研究科)。哲学博士。著書『記号学入門』(共著、放送大学出版、1993)『芸と術の間』(ゆみる書房、近刊)訳書 カッシーラー『象徴形式の哲学Ⅰ』(共訳、竹内書店、1972)H・G・シェンク『ロマン主義の精神』(共訳、みすず書房、1975)リヒトハイム『ヨーロッパ文明』(全2巻、みすず書房、1979, 1981)。

内容説明

エルゼとフリーダ、二人の姉妹を主人公に、父権制と母権制の変奏を地に、オットー・グロス、M.ヴェーバー、D.H.ロレンスはじめ多くの人物と土地と思想を詳細に追う100年の物語=思想史。

目次

1 さまざまな冒険―一八七〇年から一九三〇年まで(エルゼとフリーダ―ハイデルベルクとミュンヘン;マックス・ヴェーバーとD.H.ロレンス―ベルリンとノッティンガム)
2 百年史一八七〇年から一九七〇年まで
3 さまざまな帰結―一九三〇年から一九七〇年まで(姉妹の後半生と二人の比較;ヴェーバーとロレンス―二人の遺産とその変様)

著者等紹介

グリーン,マーティン[グリーン,マーティン][Green,Martin Burgess]
1927年ロンドンに生まれる。ケンブリッジのF・R・リーヴィスのもとで英文学を、その後もロンドン、パリ、ミシガンの各大学で学んだのち、バーミンガム大学などをへて、タフツ大学教授。英文学関係の著書の他に、ガンディーやトルストイなど非暴力を扱った著書や冒険小説論、カウンター・カルチャーに関する本を発表するなど、多彩な活動をしている

塚本明子[ツカモトアキコ]
1941年東京に生まれる。1964年東京大学教養学部教養学科イギリス分科卒業。1970年同大学大学院比較文学・比較文化博士課程修了。1975‐78年オックスフォード大学留学。現在東京大学大学院総合文化研究科・教養学部教授(地域文化研究科)。哲学博士
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感想・レビュー

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てれまこし

14
マックス・ヴェーバーとD・H・ロレンスは通常比較の対象にはならない。だが、二人の愛人となったリヒトホーフェン姉妹や彼女らの共通の恋人であったオットー・グロス(破門されたフロイトの弟子)を介すると、互いの思想を相照らす文脈が見えてくる。著者はロレンスを照らすためにヴェーバーを用いたが、自分はヴェーバーを英雄視する世界に馴染んでるから、彼が性愛について悩んだこと自体が驚き。でも、本書によってヴェーバーの思想のみならず、自分自身のなかの父権的なものも照らされたように感じられるから、単なるゴシップで終わってない。2023/05/11

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