母権論―古代世界の女性支配に関する研究 その宗教的および法的本質〈1〉

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  • サイズ A5判/ページ数 509p/高さ 22X16cm
  • 商品コード 9784622037866
  • NDC分類 362
  • Cコード C3036

出版社内容情報

神話伝承を歴史叙述として読みかえ、父権制以前に母権制を発見した幻の書。ギリシア、エジプト。

内容説明

バッハオーフェンは、へーロドトス、ホメーロス、アイカキュロス、エウリーピデースなど膨大な文献に現われる神話伝承と歴史との関連を探り、父権制以前に母権制が存在したことを発見した。アプロディーテー女神に象徴される自由な性交渉(乱婚性)から、デーメーテール女神に象徴される母権制、アポローン男神に象徴される父権制へ、ギリシア、エジプト、インド、中央アジアにわたる、女性支配の雄大な研究は、まったく類を見ないものである。

目次

リュキア
クレータ
アテーナイ
レームノス
エジプト

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

てれまこし

10
学界から黙殺された研究が、まわり回ってロレンスの『チャタレイ夫人の恋人』や、おそらくは柳田国男の『妹の力』などにつながっていく。その思想史には、思想の叙述ではなく存在によって男を感化していくフリーダ・ロレンスのような女たちが介在してる。バッハオーフェン自身が母から強い影響を受けたバーゼルの貴族らしい。しかも、バッハオーフェン自身がすでに決着のついたものとした母権の父権に対する抗争が、この書によって再び呼び起こされる。書かれるものが書くものを変える。書かれた歴史がまた歴史を動かす。これも歴史のダイナミズム。2023/05/30

鏡裕之

0
父親-息子-その息子という系譜で資産や権力を継承していく父権制のシステム。対して母親-娘-その娘という系譜で資産や権力を継承していく母権制のシステム。その母権制について、ギリシア神話や古代エジプトやら、神話周辺を渉猟して縷述していくのだが、著者バハオーフェンは裁判官であり、学者ではなかった。専門家ではない人が書くと、つまらないのねという見本。同じような書籍ならば、『金枝篇』の方がずっといい。たいして読む価値はない。2014/02/21

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