内容説明
本書では、露伴、荷風、志賀直哉、伊藤左千夫から、林芙美子や高見順など、明治、大正、昭和にわたり日本文学に大きな足跡を残した作家の、房総を中心とした「旅と風土」をテーマに作品を読みといてゆくと同時に、彼らの交友の記録や当時の文壇の状況などを描出する。
目次
第1章 江戸川に沿って―露伴・荷風・周五郎
第2章 利根川のほとり―花袋と柳田国男
第3章 時のながれと自然のなかで―花袋・独歩・藤村・秋声
第4章 『野菊の墓』の秘密―伊藤左千夫
第5章 文学の里・我孫子―志賀直哉
第6章 東総の先覚者大原幽学―タカクラ・テル
第7章 情熱の求道者日蓮―大仏次郎・川口松太郎・山岡荘八
第8章 養老渓谷から内房州へ―上林暁・田宮虎彦・林芙美子
第9章 死の渕に立つ文士―高見順