トミーが三歳になった日 - ユダヤ人収容所の壁にかくされたベジュリフ・フリッタ

  • ポイントキャンペーン

トミーが三歳になった日 - ユダヤ人収容所の壁にかくされたベジュリフ・フリッタ

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ キガイ判/ページ数 93p/高さ 28cm
  • 商品コード 9784593501748
  • NDC分類 K949

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

316
チェコのテレジン収容所に捉えられていた父親が、ナチスの監視者の目を盗んで密かに描いた絵。それは息子のトーマス(トミー)の3歳の誕生日を祝うものだった。これらの絵を基にミース・バウハウスが事実に忠実に文章を付してできた本。収容所で育った3歳のトミーがこれまでに目にすることができたものはほんのわずかだった。父親の絵は、かくあれかしとの理想を空想の内に描き出す。その父もアウシュビッツで死亡。母も失ったトミーは、その後も苦難の日々を送るが、ドイツで(というのも皮肉な話だが)妻と4人の子どもとともにようやく幸福に⇒2024/02/24

とよぽん

57
実話である。扉に「1944年1月22日 テレジン ー のちの日のために ー ケーキに3本のろうそく灯る絵」 1歳のトミーは両親とともにテレジンの収容所に連れてこられた。1945年の解放までの辛苦が・・・。父親がスケッチブックに描き残した絵を壁の中にかくしておいた。戦争が終われば、平和になれば、と父がトミーとの空想の旅を描く。そんなかすかな希望も打ち砕かれ、父も母も亡くなってしまう。生き残って40歳ぐらい(1980年)になったトミーの回想も掲載されている。図書館書庫より。2021/11/24

ベーグルグル (感想、本登録のみ)

46
1歳のトミーは両親とともにテレジンの収容所に連れてこられた。父親がトミーのためにと隠れながら絵を描き、壁の中に隠しておいた。両親は飢えと寒さで病死してしまったが、トミーは生き残り、4人のお父さんになったそう。ナチス収容所で素敵な未来を思って描かれた絵の数々を見ると愛情を感じるが、楽しく輝かしいであろう3歳が苦しい状況で過ごしたんだと思うと心が痛い。2022/05/22

たまきら

40
実話、そして実際に残されたスケッチから。わたしたちが疑問に思うことがそのまま文となり、そのまま記されています。読んでも読んでも信じられず、めくってもめくっても謎が深まるばかり。実際のスケッチブックが見てみたい…その思いが募りました。最後のトミー自身の言葉が辛かったです。同時に彼が愛を得てそこに幸せを見出したことが救いでした。2022/06/30

aiaimo`olelo

33
チェコがまだチェコスロバキアだった1944年、ユダヤ人収容所で3歳の誕生日を迎えたトミー。絵描きであるトミーのお父さんベジュリフ・フリッタは、息子のために厳しい看守の目を盗んで絵を描きためていました。 このまま外の世界を知らずに終わってほしくない。おいしい食べ物、楽しいおもちゃ、彩り豊かな花、壁の向こうにはいろんな人がいる。そしていつか君自身の手で人生を選び、素晴らしい出会いを重ねてほしい。 祈るような気持ちでベジュリフ氏が眺めた空の下、今も難民となった人拉致されたままの人がいることに胸が痛くなりました。2022/04/27

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/192659
  • ご注意事項