平凡社新書
邪馬台国と大和朝廷

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  • サイズ 新書判/ページ数 301p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784582852240
  • NDC分類 210.3
  • Cコード C0221

内容説明

いまだ決着をみない邪馬台国の謎。しかし、問題の本質はその位置の謎解きにはない。日本列島古代の姿をどう見出していくか、その歴史的ヴィジョンの構想こそが重要なのだ。邪馬台国と大和朝廷との関係をどのように見据えるか。決定的なポイントは、この点にこそある。浮かび上がるのは連続と継承か、それとも征服と断絶か?古代日本統一のドラマにダイナミックに迫る。

目次

第1章 現代の邪馬台国論争と大和朝廷
第2章 大和か九州か
第3章 考古学からの邪馬台国研究
第4章 「魏志倭人伝」をこう読む
第5章 あいつぐ新発見と九州説
第6章 黒塚古墳と大和説
第7章 邪馬台国はどんな国か
第8章 卑弥呼は誰か
第9章 大和朝廷誕生の地・纏向
第10章 大和朝廷の歴史のなかの邪馬台国
第11章 邪馬台国の時代と日本統一

著者等紹介

武光誠[タケミツマコト]
1950年山口県防府市生まれ。東京大学大学院史学科博士課程修了。現在、明治学院大学教授。日本古代史を中心に日本文化を比較文化的視点で扱った研究に取り組んでいる
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

hyena_no_papa

3
うん、先日読んだ『邪馬台国のすべてがわかる本』に比べたら随分とこなれた印象。前著では少なかった纏向関係の情報に今回多くの紙幅を割く。また世界の王権のあり方や交易についても視野の内に入れ安定感が増す。相変わらず不弥国を遠賀川流域に求め、投馬国はその上流域、邪馬台国は「川船と陸路を用いて」筑後川流域のどこかに比定しようとする。これはやはり無理があろう。纏向の捉え方の変化を見れば、著者が邪馬台国纏向説への誘惑に迷う時期が来るのではとの予感も。箸墓を280年頃としているが現在は240-260頃が主流ではないか。2021/03/31

Kazuhisa Hirao

2
著者は文献史学的にみれば九州しか無いとし、倭人の条の書かれている「邪馬台国」の国情、習俗から見て大和ではないとするものの、考古学の成果は畿内説に有利とする。 さらに、大事な事は「邪馬台国」の位置ではなく「邪馬台国」と大和朝廷との関係をどのように見据えるか(もちろん、「邪馬台国」の位置に寄って両者の関係は変わっていくわけだが)という点だとする。 考古学の知見を含め「邪馬台国」を知るための知識(著者は90%は提示しているという)をニュートラルな立場で概説しており「邪馬台国」論争のガイド本としても使える本である2012/03/03

みにみに

1
邪馬台国九州説の本。畿内説九州説東遷説、丁寧にまとめてあって良かった。私自身はどの説を支持するかは決めかねてます。巻向遺跡が初期大和王権なのは間違いないとして、それは卑弥呼のいた邪馬台国なのか否か。タイムマシンがあったら絶対卑弥呼の時代に行きたい(笑)2017/05/27

RuiRui

1
いわゆる記紀はじめ、中央政権の正史いがいの、たとえば隼人・蝦夷の国々といった日本の多様性というものは、近年の文献資料や考古学資料から次々と明らかになってきていて、そういうのは読んでいて愉しい。著者は九州説をとっているが、それよりも七章「どんな国か」が僕の夢想を手助けしてくれた(笑)2014/02/05

じゅげむ

1
邪馬台国九州説。とばし読み。2012/07/08

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