目次
〈自己〉を知るための探求
密儀の継承
新しいルネサンス像
心理学としてのフリーメイソン体系
第1位階―徒弟
第2位階―職人
第3位階―マスター・メイソン
図版
資料図版とその解説
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
evifrei
9
資料集。徒弟・職人・親方の参入の過程を通して個人ないし社会の完成を目指すフリーメイソンのシンボリズムを概説する。近代フリーメイソンは自然科学の新興と隣接しているが、フリーメイソンの誕生の端緒になったのが古代密儀宗教である可能性が高いとの指摘は初耳であり、興味深かった。明確な根拠はなく、異端審問などの暗黒時代を潜り抜けた方法も不明であることから、飽くまで可能性の1つに留まる様ではあるが。それにしても、現代フリーメイソンは情報公開を積極的に行っているのか、東京ロッジの写真が堂々と載っているのには驚いた。2020/02/15
小木ハム
7
秘密結社フリーメイソンの実体は、道徳性や内省を重視する友愛組織であった。具体的な活動内容の記述はなく、象徴などフワフワした概念の話が続き結構疲れる。中盤以降は写真も織り混ぜた解説に。フリーメイソンは『聖なる法典、コンパス、直角定規』の3つの大いなる光をもって成り立ち、それぞれ『神性、霊性、魂』を表す。これを説明する際にしばしば『点、線、面』に言い換えることもあるようだ。次の位階である立体(=物質界、人間界)は、三つの光を包含していると示される。大聖堂もこの四重構造に習って建築されている。2019/11/18