目次
エネルギーの国土
基層としてのシャマニズム
仏教伝来
超越的なものの姿
三身説
菩薩
マントラと金剛のエネルギー
宗教生活と芸術
瞑想による視覚化
智慧としての女性と微細身
究極のパターン
死の儀礼
体系化されたイコノグラフィ〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
evifrei
10
資料集。世界の屋根と呼ばれるチベットの宗教・ポン教の概説や『チュー』と呼ばれるシャーマンの過酷な内観による修行の概説など、広くチベットの宗教的意識を解説することを主な内容とする。本書は鳥葬に代表される古いチベットのイメージからは一歩進んでいるものの、引用文献が古く、中国によりもたらされたチベット文化の破壊の非難という西洋に固着したチベット観からは脱却していないという訳者からの批判はあるが、チベット仏教の仏像など画像的資料も豊富で個人的にはチベットの宗教観を知る最初の一冊には良いのではないかと思う。良書。2020/02/15