内容説明
時間の一大エンサイクロペディア―日時計からクォーツ時計にいたる「時を測る機械」の変遷をタテ軸に、また、それぞれの時代、さまざまな社会における事象や思想などをヨコ軸に、時間と人間の歴史を広い視野と鋭い洞察力で描いた名著
目次
第1章 水と日時計
第2章 重錘と平衡論
第3章 ゼンマイとアンクル
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
小木ハム
14
知の巨人と評されるアタリ氏42歳時の著作。時間の歴史は四つ。日昇日没、天体など自然の内に時の流れを見る紀元前『神々の時』分銅と平行輪、鐘楼やお寺の鐘衝きによって時を知る中世『身体の時』ゼンマイ、クロノメーター、振り子などにより時間システムが成立、数学言語化した中世後期の『機械の時』クォーツ時計の量産により双方向で監視され、ノンストップに休まることのない恒常的な徹夜世界『コードの時』なるほど社会の中で生きるということはプログラムされた時間の中で生きることに他ならない。しかし一方でアタリ氏はこうも書いている。2020/10/12
鉄パイプ
1
読んでて楽しい2022/08/17
takao
1
ふむ2021/11/03
桐原
1
人間は皮肉な事に自ら作りだした概念である「時間」に縛られています。何故、私たちが時間に縛られるようになったのでしょう?その答えは歴史にありました。実は、時を支配することは権力と密接な関係にありました。神が支配していた時を、人間が手にしたことから我々は自分のための時間を失くし始めます。現代社会において、時間に追われずに暮らす事は難しいですが、その起源に思いを馳せ、改めて自分の時間とは何なのか考えることは面白いと思いますよ。2012/02/03