内容説明
本書においてはヒューマン・ウェルフェア・エコノミックスを、主として石油危機克服と円高危機克服の過程で達成された経済的成果によって日本の経済社会は今まで経験したことのない成熟的段階に到達するとともに、多様な日本的特質を持ち、かつある程度の先進国病の症状も呈しつつある経済社会であると把握し、その体質を診断するものとして適用した。
目次
序章 日本的成熟社会の概観―統合なき繁栄
第1章 戦後半世紀の激変、壊滅から成熟社会への移行
第2章 成熟社会論の検討と日本的成熟社会の特質
第3章 成熟社会における先進国病の危険
第4章 高度情報化社会か、高度先端工業化社会か
第5章 日本の生活経済思想家をふりかえる―日本人のエートスの底流〈石田梅岩、二宮尊徳、内村鑑三、渋沢栄一について〉