ちくま学芸文庫<br> 江藤淳コレクション〈3〉文学論(1)

ちくま学芸文庫
江藤淳コレクション〈3〉文学論(1)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 571p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480086532
  • NDC分類 918.68
  • Cコード C0195

内容説明

作家の生と死から生み出される作品に共感する「マンスフィールド覚書」、文学作品の現状と可能性を論じる「奴隷の思想を排す」、“行動の軌跡”としての文体にせまる「作家は行動する」、生涯における孤独と遁走そしてその代償を日記や作品に読み解く「永井荷風論」、自らの生い立ちを思い出深い本にのせてたどる「なつかしい本の話」、日本という言語空間における文学の可能性と限界を探る代表作「自由と禁忌」のほか、「石原慎太郎論」「大江健三郎の問題」「三島由紀夫の家」など同時代の文芸批評を収録。グローバルかつ深遠な知性に裏打ちされた昭和の文学論。

目次

マンスフィールド覚書「園遊会」をめぐって
奴隷の思想を排す
作家は行動する(抄)
青春の荒廃について
永井荷風論―ある遁走者の生涯について
石原慎太郎論
三島由紀夫の家
ヒットラーのうしろ姿
大江健三郎の問題
なつかしい本の話(抄)
自由と禁忌(抄)

著者等紹介

江藤淳[エトウジュン]
1933年生まれ、文芸評論家。1957年、慶応義塾大学卒業。1956年、結核療養中に『夏目漱石』を執筆、1958年『奴隷の思想を排す』で新進評論家としての地位を確立。1962年より2年間在米。1976年、芸術院賞受賞。1999年没

福田和也[フクダカズヤ]
1960年生まれ。慶応義塾大学大学院修士課程修了。現在、慶応義塾大学環境情報学部助教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しゅん

11
「奴隷の思想を排す」を読んだのだが、単体での登録がなかったためこちらで登録。江藤にとって、「自然」は支配すべきものであって、「自然」に支配される「奴隷」を攻撃する、というのが本書の立場。そのうえで、詩における呪術的な力に頼ることも「自然」への隷属であるとしている。とはいえ、詩というジャンル自体は否定していない。詩的なものを遠ざけ、中村光夫に準拠するという点では、蓮實重彦に近い。元気に国粋主義をやってるところは少しほほえましい。2023/10/23

肉欲棒太郎

4
「奴隷の思想を排す」「作家は行動する」「自由と禁忌」などの批評や、大江健三郎、石原慎太郎、三島由紀夫などについての作家論を収録。基本的に作家論は手厳しいものが多い。文学と政治の不可分性について考える。2016/07/03

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