「知の再発見」双書
カミーユ・クローデル―天才は鏡のごとく

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 142p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784422211855
  • NDC分類 712.35
  • Cコード C0371

出版社内容情報

【内容紹介】
カミーユ・クローデルは彫刻家ロダンの弟子であり愛人であり、また詩人ポール・クローデルの姉でもあった。たぐいまれな才能と美貌に恵まれ、ロダンとポールという二人の芸術家に深く霊感を与えながら、自らは精神に変調をきたし、30年間もの年月を精神病院で過ごし、孤独のうちに一生を終えた。女性が芸術家になるのが困難な時代に、自立した芸術家を目指し、なおかつ愛においても対等を求めて激しく闘った女性の一生を描く。
【詳細目次】
第1章天職
第2章ふたつ情熱
第3章模索
第4章苦難
資料編
同時代から見たカミーユ・クローデル
批評と解説
アンリ・ド・ブレーヌの応援
ポールのカミーユ論
ウジェーヌ・ブロへの手紙
悪夢の日々
復権とブーム

内容説明

ロダンは恋をしていた。気も狂わんばかりに恋をしていた。長年のつらい労働のあとで、ようやく一息ついたときに、カミーユのまなざしにぶつかったのだ。そのまなざしに彼は何を見たか。

目次

第1章 天職
第2章 ふたつの情熱
第3章 模索
第4章 苦難

著者等紹介

パリス,レーヌ=マリー[パリス,レーヌマリー][Paris,Reine‐Marie]
カミーユ・クローデルの専門家。ポール・クローデルの次女の娘である

ピネ,エレーヌ[ピネ,エレーヌ][Pinet,H´el`ene]
ロダン美術館で写真コレクションを担当。彫刻と写真に関して数多くの著作がある

湯原かの子[ユハラカノコ]
1948年生まれ。上智大学大学院博士課程修了。パリ第4大学博士号取得。仏文学・比較文学専攻。現在淑徳大学教授

南條郁子[ナンジョウイクコ]
お茶の水女子大学理学部数学科卒。仏文翻訳者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

てんちゃん

20
彫刻家ロダンの弟子であり愛人であり、詩人ポール・クローデルの姉であるカミーユ・クローデルの人生と作品を紹介した本。美しい容姿、賢く強烈な性格、彫刻の天賦の才を持ったカミーユ。ロダンとの燃えるような愛は、互いがなくては生まれ得ない数々の名作を生み出した。しかしロダンの存在は、いつしかカミーユの精神を崩壊させる元凶に。カミーユは狂気に侵され30年間精神病院に幽閉され人生を終える。ロダンを呪ったままに…。荒野に生まれ愛と狂気に生きたカミーユは、嵐が丘のヒースクリフ連想させる。雄大な恋愛小説を読んだような余韻。2015/11/29

Koki Miyachi

15
ロダンに師事し、ロダンの愛人として知られたカミーユ・クローデル。天才的な才能を持ちながらロダンの陰となり、生前は評価されず、精神病院に幽閉されるという悲劇的な人生を送ったカミーユ。その数奇な運命を多くの図版、簡潔かつ分かり易い解説、多面的な切り口で浮かび上がらせた良書。代表的な作品や、数少ないカミーユ自身のポートレートも網羅している、とても価値ある一冊。2013/09/09

みかさ

9
ロダンの弟子として愛人として知られる彼女だが、ロダンに捨てられてしまい、精神を病んでしまって、その後30年精神病院にいれられ、そのまま亡くなってしまった。ロダンを師として、1人の男性として愛していたんですね。病んでしまった時に作品を自ら破壊してしまったのが残念です。ロダンが彼女に宛てた手紙の内容が、彼女に夢中だったことを表していました。ロダンと出逢わなければ彼女はどうなっていたのかと考えます。作品はとても力強く柔らかく印象に残ります。彼女の写真から想像が出来ないような作品です。2014/12/27

uzumaki1220

7
才能があったが故に女性としては悲劇的ともとれる人生だったのかもしれない。ロダンに出逢わなければその才能は開花しなかっただろうけど。精神を病むにつれかつては愛したロダンを憎み恐れ、悉く自分の作品を破壊したカミーユ。精神病院では一切の製作を拒み、弟に自分は狂ってはいない、ここから出して欲しいと手紙で切々と訴える様は切なかった。カミーユのポートレイト、作品なども掲載されており、その芸術にも触れることができる。私は1人の女性の一生の物語として読んだけれど。2013/10/08

viola

6
ダンテの愛人で有名なカミーユ・クローデル。画家・彫刻家についてちょっと勉強しておきたい程度の時に便利なこのシリーズ。ブロンズ像よりも大理石の像のほうが好きだなぁ・・・。カミーユの像を見て、まだロダンと会ったこともなかったのに「ロダンさんに教わったのですね!?」と言われ、カミーユはそんな人物は知らないと答えたという逸話は、やっぱり正しくないようですね。2013/01/29

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/296514
  • ご注意事項