感想・レビュー
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Bevel
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カントの「経験」の可能性の条件としての超越論的自我が対になっているのは、その中で純粋数学や純粋自然科学が可能な「経験」であって、その意味で権利上にとどまっている。この「経験」より深い経験が事実として存在し、カントの「経験」を支えているのではないか。分析と演繹を経て、たどり着くのは、無としての純粋自発的で非人称的な超越論的領野と措定的な超越論的対象の対だ。個人的には、非措定的な意識を措定できるようになる事実を説明するところが曖昧だな、わからないなと思った。むずかしかったし、理解できた気がしていない。2014/04/03