日本文化―モダン・ラプソディ

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  • サイズ B6判/ページ数 312,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784393931615
  • NDC分類 762.1
  • Cコード C1073

出版社内容情報

邦楽改良,モダン芸者,大阪文化,レコード産業,新舞踊,宝塚,戦時活動……大正昭和に沸騰するさまざまな改革の波。近代文化の変遷と「日本」アイデンティティを再検証。

内容説明

邦楽改良、モダン芸者、大阪文化、レコード産業、新舞踊、宝塚、国民劇、戦時活動…大正・昭和期に沸騰するさまざまな改革の波。その試行錯誤の諸相を照射し、日本近代文化の変遷のありようと「日本」アイデンティティを再検証する試み。

目次

もう一つの日本文化
第1部 「近代化」のもう一つの道―「邦楽改良」と「日本文化」アイデンティティ(「東洋」と「西洋」のはざまで―「新日本音楽」をめぐる言説にみる「日本」表象;花柳文化の「近代」とレコード産業―芸者はなぜ「裏文化」の住人になったか?)
第2部 大阪文化ともう一つの「日本近代」(坪内逍遙のみた大阪―宝塚・歌舞伎・上方舞の出会った場;洋楽受容史再考―大阪からのまなざし;地場産業としてのレコード会社―ニットーレコードと大阪の音楽文化)
第3部 宝塚歌劇と「もう一つの近代化」断章(日本舞踊とモダンダンスの「異文化接触」―宝塚少女歌劇における楳茂都陸平の活動;「宝塚アイデンティティ」の形成とオリエンタリズム―一九三八年・宝塚のベルリン公演;近代国家日本の「国民劇」―宝塚と東宝の「戦時体制」)

著者等紹介

渡辺裕[ワタナベヒロシ]
1953年、千葉県生まれ。83年、東京大学大学院人文科学研究科博士課程(美学芸術学)単位取得退学。東京大学助手、玉川大学専任講師、大阪大学助教授を経て、現在、東京大学大学院人文社会系研究科教授(美学芸術学)。著書に『聴衆の誕生』(1989年、春秋社、サントリー学芸賞)など
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

takao

3
ふむ2023/07/30

moco*

1
文化に関する地域間の「温度差」的なものをどう描けるのか、ということの重要性に改めて気付かされる。2011/09/26

横丁の隠居

0
Fujinoさん絶賛だったので読んだが、ちょっと思ってたのとは違った。確かに日本の江戸の音楽を「改良」する動きはあったのだろうし、それを否定するつもりはないが、それらは結局結実せず、後に残らなかった。まるでバージェス頁岩の動物達のように、「なったかもしれない未来」に過ぎない。結果的には洋楽と邦楽の統合は、演歌を生み、和製フォーク、和製ポップスという形で実を結び始め、歌謡曲を経て、現在の日本の音楽になっている。クラシックからのアプローチもほぼ全滅状態だと思う。大阪の演奏会が和洋混淆だったという話も(続く)2014/06/11

Junya Fujino

0
「邦楽改良型」であった近代化ビジョンがいかに「純粋な日本音楽/西洋音楽」型へと移り変わっていき、日本人の自身の「日本観」が西洋目線を内在化していったかを読み解くめちゃくちゃ面白い本。2014/05/30

笠井康平

0
時代の転換期に行われたが主流にはならなかった試みを、一次資料から丹念に拾い上げ、安直なオリエンタリズムや東京中心史観に反論。2013/07/17

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