十八世紀のドイツ―ゲーテ時代の社会的背景 (第2版)

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  • サイズ A5判/ページ数 393p/高さ 23cm
  • 商品コード 9784384058222
  • NDC分類 234.05
  • Cコード C1022

内容説明

本書は、まず第一に、副題が示すように、ドイツの文学・思想を学ぶイギリスの学生のために書かれたものである。その主な目的は、一八世紀のドイツ文学の社会学的研究のための素材を提供すること、そのためにあの時代における社会の主要な諸階級および彼らの生活した政治的経済的諸条件を記述することである。最後の章においては、この文学の若干の一般的特色について、それも個々の見解がたまたま類似していたということではなく、むしろ諸グループの政治的社会的諸条件に対する反応の仕方から生じてきたと思える特徴について、論じられている。一般読者にとっては、この著述は、ドイツの国民性の展開について光を投げかけてくれるところから、興味あるものになるだろう。一八世紀のドイツの生活を研究する者には明らかなことであるが、イギリス人が次の世紀も遅くなってようやく気付いたこの国の多くの特徴も、すでにゲーテの時代のドイツにはっきりと認められるものである。要するに、ドイツも詩人と思想家と並んで種々様々なタイプの人間がいる国なのである。一般市民にとって、このドイツがどんな国であったかを知ることは、特にドイツの多くの指導的な政治思想家が、一九世紀の「自由主義的」偏向を矯正し、フランス革命の成果をくつがえすことが目的であると公言しているような時代には、かなり重要なことである。

目次

第1部 政治的構造と行政組織(小国分立主義;啓蒙専制主義)
第2部 社会の旧秩序―貴族と農民(貴族一般;宮廷と宮廷人 ほか)
第3部 社会の新秩序―市民階級(歴史的回顧;一八世紀のドイツにおける商工業とその主要中心地 ほか)
第4部 文学への影響(著述業;政治的、経済的、社会的要因の文学に対する影響)

著者等紹介

上西川原章[カミニシカワラアキラ]
1932年生。1957年東京大学大学院修士課程(独語独文学)修了。熊本大学名誉教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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