感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆう。
27
1963年初版。日本における社会福祉は、特にその技術においてアメリカからの輸入学問としての限界があると指摘されています。本著は、そうした批判を踏まえて、アメリカでの社会福祉の発達がどのようにして行われてきたのかを考察することで、ただの輸入品としての学ではない日本の社会福祉研究に影響を与えたいとする著者の問題意識があるのだと思いました。特に印象に残ったのは、ハル・ハウスなどのアメリカのセツルメントに言及したところです。社会改良主義が社会福祉の発展に及ぼした影響を考えることができました。良書です。2018/03/15