出版社内容情報
「正義論」から始まる『諸国民の富』への道のり
『諸国民の富(国富論)』によって経済学の祖とされるアダム・スミスは、『道徳感情の理論』の度重なる改訂に時間を割きながら、いずれは、広い意味での「法学の体系」を樹立したいと考えていた。道徳哲学・正義論から始まった彼の思想のなかで『諸国民の富』がいかに胚胎したのか、「法学」の体系は確立されたのか、生前、多くの未完の原稿などを焼却させ、自らの足跡を不完全な形では残そうとしなかった、彼の生涯と思想をたどる。
著者紹介/著者による他の著作等
山﨑 怜(やまざき さとし)
香川大学名誉教授。『経済学と人間学――アダム・スミスとともに』(昭和堂)ほか
序 説 アダム・スミスと日本
第1章 人間形成
第2章 思想の発酵
第3章 『道徳感情の理論』
第4章 「法学」講義の時代――1760年代前期
第5章 フランス旅行――グランド・ツアーの私教師
第6章 研究と執筆
第7章 『諸国民の富』
第8章 あらたな日々に――処女作への歳月
アダム・スミス関連年譜
あとがき
参考文献/索引
内容説明
経済学の生みの親、スミスは『道徳感情の理論』の改訂に生涯を賭け、さらに「法学」体系の樹立とその外延に広大な「哲学史」執筆を構想していた。正義論に始まる思想の中で、『諸国民の富』はどういう位置にあるか、全学問形成過程を人生の歩みとの連携で探る。
目次
序説 アダム・スミスと日本
第1章 人間形成
第2章 思想の発酵
第3章 『道徳感情の理論』
第4章 「法学」講義の時代―一七六〇年代前期
第5章 フランス旅行―グランド・ツアーの私教師
第6章 研究と執筆
第7章 『諸国民の富』
第8章 あらたな日々に―処女作への歳月
著者等紹介
山崎怜[ヤマサキサトシ]
1930年、高松市生まれ。1948年、香川県立丸亀中学校(旧制)卒業、1956年、神戸大学大学院経済学研究科修士課程修了。香川大学助手(経済学部)となり、講師、助教授を経て、1967年、教授に就任、1994年定年退職。1995年、日本福祉大学教授、1999年、岡山商科大学教授を経て、香川大学名誉教授
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