数理社会学シリーズ
ネットワーク・ダイナミクス―社会ネットワークと合理的選択

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  • サイズ A5判/ページ数 184p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784326648696
  • NDC分類 361
  • Cコード C3336

出版社内容情報

あまりに哲学的な社会理論でも、あまりに事例記述的な実証研究でもない、より魅力ある社会学を求めて。本邦初のシリーズ全5巻。

数理社会学の独特の「こだわり」を明らかにしながら、最新の研究成果を幅広く紹介するはじめてのシリーズ。本巻は応用編であり、友人、夫婦、職探しなど人と人がつながる社会現象の解明に挑み、社会ネットワーク分析と合理的選択理論の融合を模索する。自由な着想と綴密な論理を巧みに調和させる。

関連書:数理社会学シリーズ既刊 『数理社会学入門』、『シンボリック・デバイス』


第1部 市場と組織におけるネットワーク・ダイナミクス

第1章 職探しネットワークと合理的選択……渡邊勉
1.1 日本社会の流動化と入職のメカニズム
1.2 転職研究の批判的検討
1.3 企業と求職者のモデル
1.4 分析
1.5 結論

第2章 ネットワークにおける情報伝播と自己卑下的自己呈示……針原素子・辻竜平
2.1 日本人の自己卑下に関する従来の研究と問題点
2.2 自己呈示のモデル
2.3 モデルの結果
2.4 有効な自己呈示方略とは?:モデルの含意

第3章 市場における信頼関係とコミットメント関係……佐藤嘉倫
3.1 信頼関係とコミットメント関係
3.2 方法とモデル
3.3 シミュレーションの結果とその分析
3.4 結論

第4章 自律した部門間における内生的なネットワーク……藤山英樹
4.1 情報の共有問題としての専門性と協調
4.2 Cremer-Aoki モデルの非協力ゲームとしての定式化
4.3 各ケースにおける利潤
4.4 安定なネットワーク
4.5 結論

第2部 親密な関係におけるネットワーク・ダイナミクス

第5章 友人選択過程のメカニズムをさぐる……平松闊
5.1 友人ネットワークの進化
5.2 友人関係選択の基本モデル
5.3 友人ネットワークのシミュレーション
5.4 結論と考察

第6章 社会関係資本と勢力……松信ひろみ・渡辺深
      ──夫婦間の勢力と規範に及ぼすネットワークの効果
6.1 合理的選択理論、社会関係資本論、そして夫婦間の勢力
6.2 合理的選択理論とネットワーク
6.3 2つのタイプの社会関係資本
6.4 夫婦間の勢力関係と夫婦の保有する資本形態
6.5 データと分析方法
6.6 分析結果
6.7 分析結果の要約と考察

第3部 ネットワーク・ダイナミクスの基礎論

第7章 伝播モデルにおける均質性の仮定が及ぼす影響……松田光司
7.1 数理モデルにおける均質性の仮定とその影響の測定の意義
7.2 成員を特定しない基本モデルから成員を特定するモデルへ
7.3 説明項を不均質化したモデル
7.4 不均質化の影響の捉え方
7.5 不均質化の影響の比較分析
7.6 結論と考察

第8章 社会ネットワークの変動……井上寛
      ──構造の情報と行動
8.1 社会ネットワークの構造と社会過程
8.2 ネットワークの変動の研究のレビュー
8.3 システム論的なアイデアによるネットワーク構造変動のシミュレーション
8.4 結論

人名索引/事項索引
執筆者略歴

内容説明

本巻は応用編。人は、自分を取り巻く関係の中で生き、あるいはそれを変えていく存在である。職探し、企業内組織から、友人関係や夫婦関係まで、どこにでもみられるからこそ、きちんと説明すべき社会現象をとらえるために。

目次

第1部 市場と組織におけるネットワーク・ダイナミクス(職探しネットワークと合理的選択;ネットワークにおける情報伝播と自己卑下的自己呈示;市場における信頼関係とコミットメント関係;自律した部門間における内生的なネットワーク)
第2部 親密な関係におけるネットワーク・ダイナミクス(友人選択過程のメカニズムをさぐる;社会関係資本と勢力―夫婦間の勢力と規範に及ぼすネットワークの効果)
第3部 ネットワーク・ダイナミクスの基礎論(伝播モデルにおける均質性の仮定が及ぼす影響;社会ネットワークの変動―構造の情報と行動)

著者等紹介

佐藤嘉倫[サトウヨシミチ]
1957年生まれ。東北大学大学院文学研究科教授。専攻は社会階層論、社会変動論、信頼研究

平松闊[ヒラマツヒロシ]
1940年生まれ。甲南大学文学部教授。専攻は社会ネットワーク論、数理社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

MrO

1
こういうこともモデル化できるんだ、というちょっと専門的な事例集。モデルを構築するときの、変数の設定の仕方や、関数の意味づけなど参考になる。ただ、具体的なプログラムとかシムレーションの仕方は書いていないので、自分でやろうとすると、なかなか大きなハードルがある。2019/03/10

郷音

1
モデルを構築するための手法や着眼点の勉強になった。知識をさらに深めてから再読したい。2014/11/25

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