内容説明
明治以降、近代化に伴って日本各地につくられた住宅地研究の集大成。近代に日本各地で実現された住宅地の開発を知るための必携の一冊。私鉄の沿線に開発された中産階級の人々のための住宅地、基幹産業の発展に伴ってつくられた社宅群、学園町、別荘地開発、住宅組合がつくった住宅地、等々、個性的な事例を30編のドキュメントで紹介。巻末には郊外住宅地年表と1500に及ぶ開発事例のデータを掲載。
目次
1 北海道
2 関東
3 中部
4 京阪神
5 中国/四国
6 九州
7 海外―国策会社の住宅政策
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
katashin86
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周辺の自然環境、街区、道路幅、モデル住宅etc、「家」の集まりが「町」になるためには様々な要素が必要で、いちど理想的にそろっても時代とともに崩れてしまう。 「家」という私的財の集まりである「住宅地」の文化的価値は、どのように保護することができるのだろうか、そもそも保護するべきなのだろうか。2014/09/18
深窓
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類似テーマの本にありがちな関東・関西の私鉄開発の郊外住宅地のみならず、北海道から九州に至るまで、私鉄以外に信託会社、土地開発会社、帝国大学、事業会社など様々な主体による開発事例が論じられている。また、京城や台湾、満洲など旧植民地も取り上げており、その幅広さは驚く。巻末の郊外住宅地データベースも充実しており圧巻。2022/02/13