内容説明
温泉のマッサージ椅子に磔になって…、隣国から謎のミサイルが飛来して…、ストーカー女から料理のもてなしを受けて…、飛び乗った新幹線が冷凍庫化して…、元プロレスラーの嫁に浮気がばれて…。突然、「おれ」を襲うユーモラスでありながらも、じわりと怖い出来事の数々。
著者等紹介
椎名誠[シイナマコト]
作家。「本の雑誌」編集長。昭和19(1944)年、東京生れ。著書は「犬の系譜」(講談社、吉川英治文学新人賞受賞)、「アド・バード」(集英社、日本SF大賞受賞)ほか多数
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スプリント
7
星新一さんや阿刀田高さんのショートショートのように落ちを期待すると肩透かしを食いますが、読了後にその後をあれこれ想像したくなる短篇集です。問題温泉や熱風、飛ぶ男など奇妙な極限状況に置かれた作品がお気にい入りです。2015/03/14
Arara
7
★★★★☆ 椎名誠の短編は久々だけど、オチとか謎解きとかないのな。謎は謎のまま、一気に置き去りにされる感じ。それが、すごくいい。下書きなしでぐわしぐわしと空想を原稿用紙に叩きつけ、枚数が尽きたら筆を置く、みたいに書いたんじゃないかと疑ってしまうほど、何かがむき出しのまま提出されている。身体感覚の強い本、と言うべきか。「三角州」が一番好き。2009/03/07
けいちゃっぷ
6
これは粒ぞろいの短編集でお買い得でした。2008/11/11
Cちゃん
5
椎名さんの小説はぞわぞわするものが多い、そして何となくおわるものが多い(笑)え!この先は?みたいに突っ込みたくなるけど、それで逆にもっとぞわっとするのだ。2022/09/20
暴走妄想族
5
椎名さんってSFも書くんですね。なかなか深くて面白かった。『料理女』『飛ぶ男』『鳥人口伝』『問題温泉』が特に良かった。2014/07/31