NHKブックス
義経の登場―王権論の視座から

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  • サイズ B6判/ページ数 310p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784140910207
  • NDC分類 210.38
  • Cコード C1321

内容説明

母常磐、父義朝、義父一条長成の生きた貴族社会の血縁・姻族関係を掘り起こし、兄頼朝と再会する以前の義経の人生環境を解き明かすことを目指す。九条院呈子、平泉姫宮、資隆入道の母をはじめとする武家貴族の世界における「女のネットワーク」を解きほぐし、内乱以前の平泉権力の動向と重ね合わせながら、青年貴族義経の政治的立場を問う。「頼朝中心史観」「鎌倉幕府中心史観」「武士発達中心史観」を打破する、まったく新しい義経論。

目次

序章 「平泉姫宮・伯耆王子」と「九条院」―再検討の起点
第1章 母・常磐と父・義朝―平治の乱まで
第2章 九条院権大夫平清盛と牛若丸―平治の乱の戦後処理
第3章 青年期義経の人生環境―常盤・一条長成・源頼政の交点
第4章 内乱の開始と平泉姫宮との邂逅―高倉範季の位置
第5章 以仁王の蜂起と義経の登場―暴発した王統対立
終章 東大寺大仏再建と平泉姫宮―義経の没落の先にあったもの

著者等紹介

保立道久[ホタテミチヒサ]
1948年生まれ。国際基督教大学教養学部卒業。東京都立大学大学院人文科学研究科修了。東京大学史料編纂所教授。専門は平安・鎌倉時代史
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感想・レビュー

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(ま)

1
頼朝中心史観、武士発達中心史観を打破する義経以前・・・系図が・・・2017/02/25

まやま

0
大塚ひかり氏の「女系図でみる驚きの日本史」を読んで、「源義経の母の常盤は義朝の正妻と見なされていた。だから当時の義経の地位も高かった」というくだりに興味を持ち、参考文献とされた本書も手に取った。 源義経について、父義朝と母常盤の関係や、母常盤が仕えた九条院や再婚先の一条長成など、当時の朝廷内のネットワークに注目して、義経の政治的立場を問う本。この時代の朝廷や貴族社会の人名に馴染みが無いのも多く、系図の頁を何度も読み返しながら読んだが、血縁と婚姻が複雑に絡む中での人々の動きを読み解くのが大変面白かった。2024/03/05

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