内容説明
日本よりはるかに国土も狭く、人口も少ないネパール。しかしその風土、気候、文化、言語、宗教などは日本より多様性に富む。1990年4月の政変の結果、61年以来の国王を頂点とするピラミッド型の「パンチャーヤト体制」は否定され、主権在民の新国家体制が敷かれた。庶民的な「お笑い」の世界「風刺笑劇」で国民的人気を博す、反体制派の2人組コメディアン「マハ」の活動と作品を通し、ネパール人の暮らしと政治を活写する。
目次
プロローグ ネパールと日本
1 ネパール風刺笑劇の世界
2 民衆のなかの政治
3 パンチャーヤト体制下における反体制運動
4 多民族国家の現実
5 ネパール・インド関係
6 ネパールをめぐる「援助」と民衆