内容説明
科学技術の急速な発展に漠然とした不安を感じる要因の一つは、名称が先走って技術の中身が見えないことである。著者はこれに挑戦し、国の研究機関、企業の研究所で進められている開発現場を取材して技術のディテイルに迫る。扱われる内容を、ソフとでクリーンなエネルギーと次世代エネルギー技術、医療の現場をささえる診断装置などの技術、その他社会生活に貢献する自動通訳・輸送などの技術、の三つに分け、平易に紹介する。
目次
はじめに 先端技術は理解されているのか
第１章 エネルギー問題をとりまく技術（ソフトなエネルギー；クリーンなエネルギー；次世代のエネルギー）
第２章 医療の現場をささえる技術（医療用機器の開発；診断機器の開発；医薬品の開発）
第３章 社会生活に貢献する技術（わかりやすく、使いやすい技術の追求；より安全に、より丈夫に；正確で安全な輸送技術；新しい生産技術）
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
編集兼発行人
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九十年代初頭における科学技術に関する解説。医療エネルギー生活といった区分けに応じた様々な技術について専門的な言葉を使用しつつも比喩や図式を織り交ぜて可能な限り平易に詳述するという構え。臓器移植や液晶など目耳にする物事の仕組みが理解できるとともに素材や構造を捉える自然科学的な理論や考え方は組織や経営に関する社会科学的なアナロジーとして読み進めることも可能と認識。江戸時代において亢進した技術を官が民に対して独占したばかりにルネサンス的な文化の興隆を伴わず結果として世間の科学離れに道筋を付けたという論旨に合点。2014/04/16
