中公新書<br> 歴史のなかの自由―ホメロスとホッブズのあいだ

中公新書
歴史のなかの自由―ホメロスとホッブズのあいだ

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  • サイズ 新書判/ページ数 199p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121008008
  • NDC分類 316.1

内容説明

われわれは豊かな自由に恵まれているけれど、わたしは少しも自由ではない―今日のこうした自由の状況を解明する視点をどこに求めればよいのか。現代の自由概念に「狭さ」を痛感する著者が、歴史のなかで展開されてきた多様な自由をその起源から見直したのが本書である。ホメロス、ヘロドトス、モンテスキュー、ホッブズの精緻な〈読み〉を通じ、近代的自由との比較を試みつつ古い自由のあり方を探求する独創的な自由の比較思想史。

目次

1 トロイアの酒あえ瓶
2 スパルタの亡命王
3 フランス人の名誉
4 リヴァイアサンのエンブレム

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

かふ

19
西欧社会における自由の変遷とその考察。その中心には絶対権力としての王や神の下での法があった。自由主義の自由が単に解放思想ではなく、西欧化の中で権力の下にある自由であり、やがてグローバル化によって資本経済中心の新自由主義を生み出すことになる。ホメロス、ギリシアのポリス、フランスのモンテスキュー、ホッブスによる自由論の展開。以下、https://note.com/aoyadokari/n/nc201d4319c292022/04/22

左手爆弾

5
新書だが読み応えのある名著。「自由」という言葉に関する古代と近世〜近代を中心にした概念史。我々が当たり前のように使う自由という概念は、実のところ何を意味していたのか。その意味の発生から改めて辿り直す。それぞれの時代ごとに自由は様々だし、その時代の中でも様々な自由の諸相がある。ホメロスの詩の中に語られる「エレウテロス」が意味する自由を探るだけでも実に様々なことが関わってくる。たとえば、単なる自由放任とよき秩序にあるポリスにおいて生じる自由は異なる。こうした考察のひとつの結論は、自己のものを自己とすることだ。2018/01/28

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