新潮文庫
宮崎勤事件―塗り潰されたシナリオ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 439p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784101426242
  • NDC分類 368.6
  • Cコード C0195

内容説明

80年代末の日本を震撼させた連続幼女誘拐殺人事件。「今田勇子」の名で犯行声明まで出した犯人・宮崎勤の狙いは何だったのか。彼は本当に精神を病んでいるのか。事件には、驚くべきストーリーがあった。捜査資料と精神鑑定書の再検討、関係者への粘り強い取材が、裁判でも明らかにされない真相を浮かび上がらせる。事件は終わっていない。今も宮崎勤は自作自演の舞台に立ち続けている。

目次

第1章 秘密
第2章 孤立
第3章 相剋
第4章 冷血
第5章 防衛
第6章 宝物
第7章 主役

著者等紹介

一橋文哉[イチハシフミヤ]
1995(平成7)年、月刊誌「新潮45」での連載「ドキュメント『かい人21面相』の正体」(雑誌ジャーナリズム賞受賞)でデビュー。’96年、『闇に消えた怪人』(新潮社)を出版後、宮崎勤、オウム真理教、三億円強奪事件などをテーマにしたノンフィクションを次々と発表
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ミカママ

73
読みながら、何度も不快になり、何度放り投げようと思ったことか。アメリカの法医学者だか、犯罪研究者だかが言ってましたが、こういう猟奇殺人犯というのは、ほぼ「生まれつき」なんだそうです。脳がそういう仕組みになっちゃってるんだそう。この犯人も、きっとそうだったんだと信じたい。親の育て方だとかなんとか、環境のせいにされるのは、私も人の親として辛すぎます。こういう事件が二度と起こりませんように、とは念じますが、きっと繰り返されてしまうのでしょう。2014/08/26

テツ

25
世代的に事件当時の生の空気の記憶はほとんどないのだけれどこうして纏められた記録を読むだけでヘドが出る。凄まじい身勝手さと成熟しきっていない性衝動を持ち合わせたままの人間を好き勝手に行動させたらいけないよな。社会の責任、家族の責任というけれど、ある一線を踏み越えてしまう最後の力というものはやはり個人に由来するのだと思うし、やらかしたことについての責任はやはり全て個人が負うべきだと確信した。こうした突然現れるモンスターに社会はどう対応するべきか。こどもが被害者になることだけは防ぐ方法を。2018/05/25

ジャズクラ本

15
◎宮崎勤関連本はこれで二冊目。今回この本を読んでもやはり宮崎勤事件が解明されたとは到底思えなかった。被害者の無念は勿論のこと、宮崎の生い立ちや取り巻く環境など、全ての歯車が負の方向に向いてしまっていて、どんな感情にも先立って哀しさの思いが胸を締め付ける。彼の刑は既に執行されてしまっており、最早彼の口から真相を得ることは叶わない。既に読んだ「肉声」は、取り調べたテープ公開に伴って出版された資料だが、今後もこのような情報公開はあるのだろうか。心の澱を少しでも取り除いてくれる資料の出現を待ち望む。2020/03/06

ライアン

12
いや、酷い。子供のまま大人になった男。頭は回ることは回るがやはり子供で稚拙。せめて最後に本心を語って欲しかった。あとこれ被害者の方は実名ですよね?。2001年の書物ならばそこなでの配慮はなかったか・・・。2021/06/15

しんこい

12
これほど騒がれた事件でも30年近くたつと記憶しているのは非情に断片的で、家庭のことや事件の経緯はさっぱり記憶になく、ロリコンやオタクの事位でした。自分で作ったシナリオを演じていた悪い男で、何をやっているか自覚していたのかな。少なくとも告白文や犯行声明はぼけぼけな人間には書けそうもないが、これもネタがあったのか。2015/06/28

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