新潮文庫<br> まんがら茂平次

新潮文庫
まんがら茂平次

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  • サイズ 文庫判/ページ数 445p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101414119
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

千に三つでせんみつなら、万に一つの真実もないのがまんがら。そのまんがらの異名を取る茂平次は、神田鍛冶町の裏長屋住まい。嘘八百を捲くし立てても、なぜか憎めない愛嬌者―。愛する女のために彰義隊に加わり死んでいく旗本の四男坊、その男を慕い薩摩兵にタンカを切る芸者…。風雲急を告げる幕末維新の激動期に、嘘で憂き世を渡った茂平次の面白人生。連作長編12編。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

はらぺこ

53
好きです。 『まんがら』とは、万の事を言っても本当の事はからっぽという意味。 何か事が起こるたびに頼られる茂平次。周りの人達も魅力的なキャラクターが揃ってて面白い。お鈴ちゃんが登場してからが特に良い。もっとこの人達の話を読みたいなぁ、続編無いんかなぁ? 最後の話は意外な有名人とご近所さんになってるし(笑) 良い嘘と悪い嘘があるけど実際は嘘をつく人の人柄が左右すんねんなぁと感じた。 オススメです。2012/03/24

つらら@道東民

33
読み友さんのお勧め。幕末前後のざわざわした時代、「まんがら」なのになんでか皆に頼りにされる茂平次。惚れた女にはめっぽう弱くて、人を傷つけるような嘘は言わない人柄のせいかも。古き良き時代劇を思わせる雰囲気も良かった。映像化するなら中村梅雀さんがピッタリくるんですが、茂平次は20代。若手俳優なら濱田岳くんなら似合うかな。2014/01/20

アーちゃん

18
積読本消化。万に一つの真実もないという意味での「まんがら」で逆に人に頼られるという茂平次を中心に、神田鍛冶町の裏長屋に住む人たちを描く北原さんお得意の長屋ものなのですが、幕末~明治元年という激動の時代を舞台にしたところが一つ馴染み難かった。もしこの話が文化~文政あたりの町人文化の最盛期を舞台にしていたら、また読んだ感じが変わったのかもしれません。柳橋芸者の小ぎんと彰義隊に加わった恋人の宗之助のエピソードがせつなくて良かったと思いました。2018/06/28

BlueBerry

17
タイミングが悪かったのか、今ひとつ入り込めなかった。機会があったら際チャレンジしたいですね。2013/08/01

うみろー

7
江戸時代から明治へ変わる混沌とした時代を、茂平次の『まんがら』な嘘が人々を助ける。万にひとつも真実がなく空っぽ。それがどんどん人助けをしていく様は本当に小気味いい。その底には人の良さがあるからだろう。周囲には人が集まる。私も隣人になりたいと思う。宗之助と小ぎんの話が特に良かった。2012/01/14

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