内容説明
彼らを「事件」に当面させたとき、私は彼らの血が命ずるままに、ペンをすすめて行くよりほか、仕方がないのである(作者)―江戸・田沼時代。大川のほとりに、孫ほどの年の妻おはると融通無碍に暮す、老剣客・秋山小兵衛、体格も性格も父小兵衛とは対照的な大治郎、男装の武芸者佐々木三冬らが大活躍する、ご存じ「剣客商売」の魅力を徹底解剖。経験者も初心者も、大満足間違いなしの一冊。
目次
池波正太郎「剣客商売」を語る(私のヒーロー;京都・寺町通り ほか)
「剣客商売」事典(「剣客商売」作品一覧;「剣客商売」人物事典 ほか)
「剣客商売」の楽しみ(『剣客商売』の読み方;男の流儀 ほか)
池波さんのこと(「時代小説の名手」その人と作品への旅;池波さんはツラかった ほか)
池波正太郎年譜
著者等紹介
池波正太郎[イケナミショウタロウ]
1923―1990。東京・浅草生れ。下谷・西町小学校を卒業後、茅場町の株式仲買店に勤める。戦後、東京都の職員となり、下谷区役所等に勤務。長谷川伸の門下に入り、新国劇の脚本・演出を担当。1960(昭和35)年、「錯乱」で直木賞受賞。「鬼平犯科帳」「剣客商売」「仕掛人・藤枝梅安」の3大シリーズをはじめとする膨大な作品群が絶大な人気を博しているなか、急性白血病で永眠
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感想・レビュー
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せ〜ちゃん
37
★★★★ おっと、コレを忘れてた♪『剣客商売』を語る読本。 個人的に企画の『「剣客商売」の楽しみ』の中に要らないなぁ~と思うものもありましたが、池波正太郎さんの生原稿に感動♡ その他諸々…ファンには嬉しい1冊♡ これから読もうという方が読んでもいいかも♪2018/03/11
ken_sakura
33
楽しく読めたことが嬉しい(^。^)人好きな感じの池波正太郎自身のエッセイが暖かくも可笑しい。インタビューを受ける形の二編も話好き?な感じが楽しい。剣客商売事典は要を得たと思う構成。黒白の内山文太が本編と繋がった(自分のアホウに気づいた(^_^))読本に関わった人達が剣客商売が好きだと感じられるのが楽しい。P310、どんどん焼、餅てん、ポテトボール、鳥の巣焼を食べてみたい。いつか山の上ホテルの喫茶室に飾られているという池波正太郎の絵を見に行きたい(^_^)掉尾に池波正太郎を語った七人の見事d(^_^o)2019/05/18
きりこ
15
「剣客商売」ずっと気になっていましたが、とても長いシリーズなので、なかなか決断がつかず、まず予習のためこの本を手に取りました。登場人物紹介や創作裏話がとても面白かったです。「剣客商売」には食事場面も多いらしく、美味しそうなお料理リストまでありました。 本編をまだ読んでもいないのに、早くも主人公の秋山小兵衛に興味津々。 今年は是非「剣客商売」シリーズを読んでみたいと思います。 ぁ、その前に長編「真田太平記」読了せねば…(笑) 2013/01/03
majimakira
12
シリーズの締めくくりに、ちょっぴり寂しい気持ちで振り返る。常に死ぬことを考えて生き、黒白のみにとらわれず人間の生き様の奥深さを愛する。シリーズを通して改めて池波先生から学んだことを、しっとりと感じ直す。同年の司馬遼太郎氏の述懐も興味深く、楽しく読ませて頂いた。四十を過ぎた頃、またシリーズに戻り、この世界での学びをおさらいしたい。2015/01/30
えりすこ
9
剣客商売を全部読んでたつもりで、こちらの本を手に取ったけど、全部読み終わってたのか不安になってきた。もう一度最初から。。。2016/10/19